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AmazonがSaaSアプリケーション用イベント駆動AWSインテグレーションAmazon EventBridgeの一般提供を開始

原文(投稿日:2019/07/16)へのリンク

先日のニューヨークでのAWS Summitイベントで、Amazonは、AWSサービス、ソフトウェア・アズ・ア・サービス(SaaS)、カスタムアプリケーションがイベントを使って相互通信することの可能な、サーバーレスイベントバスのAmazon EventBridgeを一般提供すると発表した

EventBridgeを使用してイベントの取得や配信、セキュリティ管理、承認、エラー処理を一元管理することにより、ユーザによるイベント駆動型ソリューションの構築と管理が可能になる。インフラストラクチャやスケールアップについてユーザが管理する必要はなく、課金はアプリケーションが消費したイベントに対してのみ行われる。

Amazon EventBridgeは、基盤となったCloudWatchイベントのイベント処理モデルを踏襲している。Jeff Barr氏のブログ記事での説明によると、CloudWatchについてユーザの知っていることは、ひとつの追加を含めて、すべてがAmazon EventBridgeにも適応できる。

AWSサービスからのイベント受け入れとPutEventsの呼び出し、および他の許可されたアカウントからのイベントの受け入れを行う既存のデフォルトイベントバスに加えて、サブスクライブする各パートナアプリケーションが生成するイベントソースにも、AWSアカウント内のイベントバスを関連付けることができます。任意のイベントバスを選択してEventBridgeルールを作成し、着信イベントがルールに一致したときに呼び出すターゲットを選択することが可能です。


出典: https://aws.amazon.com/eventbridge/

AWSマネジメントコンソールコマンドラインインターフェイス(CLI)、あるいはSDKを通じることによって、EventBridgeを導入して新たなイベントバスを作成し、SaaSアプリケーションからイベントを受信することが可能になる。その後は、AWSサービスまたはSaaSアプリケーションのリストからイベントを照合するルールを作成し、イベントのターゲットのセットアップへと進むことができる。

クラウドテクノロジに"全面移行"した企業の多くは、必ずしも単一のクラウドベンダが提供する運用サービスを使用していない。EventBridgeを通じてAmazonは、これら企業のオペレーションをZendesk、PagerDuty、SignalFxといったサードパーティサービスと統合する機会を提供する。


出典: https://aws.amazon.com/blogs/aws/amazon-eventbridge-event-driven-aws-integration-for-your-saas-applications/

Zendeskの製品担当社長であるAdrian McDermott氏は、InfoQに次のように語っている。

企業は顧客データを、自分たちに合った方法で管理したいと考えています。しかしながら、従来のCRMソリューションによる拘束のため、イベントの顧客データを適切に管理できない場合が少なくありません。Zendesk Events Connector for Amazon EventBridgeを使用すれば、S3、Redshift、Kinesis、Sagemakerといった一般的なAWSサービスに対して、データやイベントを簡単にストリーミングすることができます。これによって企業は、顧客データに立脚して、コネクテッドエクスペリエンスの次の波に備えることが可能になるのです。

EventBridgeとの統合も、近日中に提供される予定である。RedditのAmazon EventBridgeリリースに関するスレッドには、次のような回答が寄せられている。

他の多くのSaaSプロバイダの協力の下で、統合構築を支援しています。新しい統合がロールアウトされると、コンソールにそれが表示されるようになります。

EventBridgeを使用することで、AWS Lambdaで特定のイベントに応答して仮想マシンを再起動したり、マーケティングデータをクレンジングしたり、特定のビジネスロジックを実行したりするなど、独自のタスクを自動化することが可能になる。このような自動化によって、企業は、AWSでのオペレーションの標準化が可能になり、Amazonもそのようにすることを望んでいる。この目的のためにAmazonは、専用のパートナプログラムを用意して、より多くのSaaSプロバイダが製品に統合を追加することを求めている。

最後に、イベントサービスを提供するパブリッククラウドプロバイダはAmazonだけではない。Microsoftはかなり前から、Azure Event Gridと呼ばれるサービスを提供している。Event Gridでは、Azureと同じく統一的な方法でイベントを管理することが可能だが、EventBridgeのようなSaaSインテグレーションのネイティブなサポートはしていない。

Amazon EventBridgeは現在、以下のリージョンで利用可能だ。

  • アメリカ — US East(オハイオおよび北バージニア)、US West(オレゴンおよび北カリフォルニア)、Canada(中央)、South America(サンパウロ)
  • ヨーロッパ — Stockholm、Paris、Ireland、Frankfurt、London
  • アジア、太平洋 — Mumbai、Tokyo、Hong Kong、Seoul、Singapore、Sydney

中国と日本では、さらに多くのリージョンでサポートを開始する予定である。

最後に、Amazonからの課金は、アカウント内のイベントバスに発行されたイベント数に対して行われ、100万イベント毎に1ドルが請求される。注目されるのは、AWSサービスが発行したイベントには課金されないことだ。詳細は価格のページを参照してほしい。

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