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USCISはITとビジネスとの橋掛けをいかに行ったか - DOES 2019での講演より

原文(投稿日:2019/11/02)へのリンク

USCISは、世界最大の移民サービスを運営する組織だ。1日平均26,000件以上のさまざまな移民給付の申請を裁定し、80,000人以上の採用の雇用適格性をe-verifyシステムを通じて検証し、約2,000人の新規市民を帰化させている。2018年には757,000人のアメリカ人を新たに帰化させ、600,000人以上の合法永住者を新たに受け入れた。

USCISで過去最大のIT変革プログラムを主導したチームが、2019年のDevOps Enterprise Summit(DOES 2019)で、自らの経験について発表した。2017年、裁定プロセスの最適化を目標として、彼らのチームはデジタル化の旅に乗り出した。解決しなければならない最も大きな問題は、手作業のプロセスで毎日処理される書類の山だった。そのために克服しなければならない課題のひとつは、すべての主要な利害関係者の同意を得ることだ。内部ユーザ、外部の申請者と代理人、規制と投資に関するコンプライアンスを監督する政府機関など、デジタル化の成功に関与する利害関係者グループはいくつもあり、それぞれのグループが独自の要求と優先順位を持っていた。

移行に着手した時点では、チームとビジネス関係者は緊密に連携していたが、ただし、その関係は"見合い結婚"のようなものだった。技術的な面で苦労したのは、引き継ぎ作業を多く、ビジネス面からの明確な要件を受け取るまでの待ち時間を長くする存在であった、サイロへの対策だった。作業は依然としてハイブリッドの形で実施されており、スケジュールや日付を基準としたリリースが実施され、開発の成熟度も低かった。明確な共通ビジョンの不在、ITとビジネスの間での透明性の低さが、全体的な信頼を低いものにしていた。ビジネス側はITに出資していなかったので、ITから提供されるものをコントロールすることができないと感じていた。

こうして、移行の第1段はさまざまな課題に直面し、いくつもの障害に突き当たることになった。技術チームは、成功に対する自信の低さ、管理不在の技術的負債、批判的な組織文化といった課題を抱えていたため、それがビジネス側に広範な不満をもたらすことになったのだ。

2回目のチャレンジでは、ITとビジネス側がより緊密に連携して、共通のビジョンと目標を定義し、共通の変革ロードマップを確立した。ITは、ビジネスオペレーションを完全にサポートして現実の問題を解決するために、計画の再編成を行った。それによって得た信頼性と確実性を通じて、ビジネス側からの信頼を徐々に得ることができたのだ。IT部門が機能切り替え、開発とテストの自動化、設計とユーザビリティのテストなど、新たなツールとプラクティスを導入する一方で、ビジネス側もアジャイルとDevOpsへの移行をサポートした。彼らは、Product Discovery Workshopを通じて、配信チームと共に要件を特定するためのより協調的な方法を導入し、コミュニケーションを強化し、その場でのコード変更(code changes on the spot)を支援した。双方が実験的文化を段階的にサポートすると同時に、エンドツーエンドのプロダクト開発とローンチを通じて、コラボレーションの新たな方法を模索した。

USCISチームによると、ITとビジネスパートナとの間のこのような新たなコラボレーション方法は、大きなビジネス成果をもたらした — 2017年以降、17を超える新たなプロダクトと40のサービスを提供し、代理店のバックログ待機時間を短縮し、ケースプロセスの処理時間を短縮したのだ。彼らのデジタル転換の改善の旅は今も続いており、DevOpsツールやDataOpsワークフローへの投資から、次の行動への洞察を得ている。

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