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Chrome 85がリリース - Android版の64bitサポート、タブグループ改善、AVIF圧縮フォーマットのサポート

原文(投稿日:2020/10/08)へのリンク

Chromeチームは先頃、多数の新機能を備えたChrome 85をリリースした。Android用のChromeアプリが64bitバージョンになった。タブグループの縮小と展開が可能になった。プロファイルガイド付き最適化により、開発チームによると、ページ読み込みが最大で10パーセント高速化された。高圧縮率AVIFビデオがネイティブで再生可能になった。さらに開発者用ツールも大幅に改良されている。

Android Lollipopはすでに2014年から、ARM64の64bitアーキテクチャ上で動作しているが、Chromeブラウザについては変わらず32bitバージョンが使用されていた。Chrome for Androidの新リリースであるChrome 85によって、やっと64bitプログラミングインフラストラクチャに移行したことになる。大容量のRAMやその他のリソースを備えた最新のスマートフォンにおいて、新アーキテクチャへの移行はパフォーマンスや速度を大幅に向上させるものと期待される。ただし、64bitバージョンにアクセスできるのはAndroid 10を運用するデバイスに限られている。

タブをグループ化する機能は、何年も前からVivaldiOperaといったブラウザや、OneTabのようなブラウザエクステンションで実現されていた。2012年のタブスタッキングを使用した結論のない初期試験、2018年の新たな試みを経て、今年になってやっと、タブグループのサポートがChromeに追加された。今回のChrome 85では、Chromeチームに寄せられたグループ機能の要求として最も多かった、タブグループの縮小と拡大の機能が加えられている。
Chrome 85のタブグループ縮小および拡張デモ


プロファイルガイド付き最適化は、前回の実行で獲得した、プログラムの最も頻繁に実行される部分に関する知識を活用する、コンパイラの最適化テクニックである。このテクニックでは、世界中のChromeユーザのワークフローにマッチするような実際の使用シナリオにおいて、使用される最も一般的なタスクを優先する。この新テクニックによってページ読み込み時間が最大で10パーセント高速化できると、Chromeチームは推測している。

AVIFAlliance for Open Mediaによって標準化された、次世代のロイヤリティフリーなフォーマットである。AVIFのサポートによって、ファイルサイズの大幅な削減と、HDRカラーのサポート(JPEGは事実上、8bitの色深度に制限されている)が期待される。Netflixはこの新フォーマットを、JPEGやPNG、さらに新しいWebPなど、既存のイメージフォーマットよりも優れたものだと考えている。同社が2018年末にAVIFイメージのサポートをロールアウトすると、多くの人気ソフトウェアアプリケーション(Windows 10、VLCメディアプレーヤ、Gimpイメージエディタなど)が続いた。その流れが現在はブラウザに向かっており、今回のChrome 85に続いて、間もなくFirefoxやChromiumベースのブラウザ(Edge、Vivaldi、Opera、Brave)でもサポートされる予定である。

Chrome 85の開発者ツールには、CSS-in-JSとLighthouse 6のサポートが加えられた。オプショナルチェイニング(optional chaining)や構文の自動補完、プライベートフィールドNull合体演算子のシンタックスハイライトなども追加されている。

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