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分散アプリケーションランタイム (Dapr) v1.0 が発表された

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原文(投稿日:2021/02/17)へのリンク

分散アプリケーションランタイム (Dapr) チームは本日 Dapr v1.0 が利用可能になり、プロダクションレディになったと考えていることを発表した。

Daprは、オープンソースのポータブルなイベント駆動型ランタイムである。開発者は回復力のあるマイクロサービスベースのステートレス、あるいはステートフルなクラウドとエッジで実行されるアプリケーションを構築することができる。これは、開発者が分散システムの困難を解決するのではなく、ビジネスロジックの記述に集中できるようにすることで、生産性を大幅に向上させ、開発時間を短縮することを目的としている。v1.0リリースでは、開発者はDaprアプリケーションをプロダクションシナリオのセルフホストインフラストラクチャまたはKubernetesクラスタにデプロイできる。

Daprは、サイドカーパターンを実装することにより、分散システムの複雑さを隠す。このパターンでは、Daprはアプリケーション内のすべてのマイクロサービスの隣にサイドカーをロードする。次に、このサイドカーは、アプリケーションコードから直接またはSDKを通して使用できるRESTおよびgRPCプロトコルで標準機能を公開する。Java、.NET、Python、およびGoのSDKも、v1.0でプロダクションレディの状態でリリースされ、JavaScript/Node.js、C++、Rust、およびPHPの追加のSDKが現在プレビュー中だ。


出典: https://blog.dapr.io/posts/2021/02/17/announcing-dapr-v1.0/

Daprは、相互認証と暗号化を使用したサービス間呼び出し、広範なアクセス制御リスト (ACL) サポート、spiffeを使用したセキュアな認証などのサービスを、状態管理、pub/sub、アクターフレームワーク、シークレット管理および可観測性とともに開発者に提供する。コミュニティによって開発された70以上のコンポーネントでこれらのサービスを提供する。これらのコンポーネントは、AzureAWSAlibabaGoogleクラウド、およびRabbitMQなどの一般的なプラットフォームと統合される。これらのコンポーネントのサブセットのみがv1.0リリースでGA承認されており、他のコンポーネントは、より広く使用およびテストされるようになると、それらに加わる。

Daprとサイドカーパターンに関して批判が提起する重要なトピックは、一般的にパフォーマンスだ。Daprチームは、特にこの懸念に対処した:

クラウドネイティブアプリケーションではパフォーマンスが重要です。そしてDaprはハイパフォーマンスを重視しています。よく取り上げられるトピックは、サイドカーモデルがアプリケーションのすべての面倒な作業を実行することの意味と、データプレーンのパフォーマンスとのトレードオフです。特に焦点を当てている領域の1つは、Service Invocation ビルディングブロックです。ここでは、2つのDaprサイドカーを介して2つのアプリケーション間で呼び出し、応答を受信すると、Daprはリクエスト/レスポンスの99パーセンタイルで2ミリ秒未満の遅延が加わります。これは、Daprのサービス間の遅延が非常に低く、高スループットのシナリオ向けに最適化されていることを示しています。

Microsoftは2019年10月にDaprを開始し、それ以来14のリリースがある。2020年9月、Daprはオープンガバナンスモデルに移行し、Daprをオープンでベンダー中立に保つことを発表した。ビジョンは、Daprを早期にオープンソフトウェアファンデーションに参加させることである。

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