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.NETニュース総まとめ - 2021年3月8日週

原文(投稿日:2021/03/14)へのリンク

先週は.NET 6の2回目のプレビュー、ASP.NET Core、EF Core 6がリリースされるなど、.NETコミュニティにとってはイベント満載の1週間だった。InfoQでは2021年3月8日の週を振り返り、これらのリリースと、.NETエコシステム内の小さなストーリについて検証した。

この週のハイライトは.NET 6 Preview 2のリリースだ。新リリースではSystem.TextJSON APIが改良された他、値とプライオリティを持った新たなアイテムの追加が可能な新コレクションであるPriorityQueueと、.NET MAUIの早期ビルドが追加された。パフォーマンスも数多くの点で向上している。また、すべての.NETライブラリがCrossgen2(crossgenツールのリプレースで、さまざまなオペレーティングシステムやアーキテクチャを対象としたクロスコンパイルが可能)でコンパイルされたものになった。.NET Preview 2は、11月の.NET 6の最終リリース(一般供用)に向けて、月次でスケジュールされているプレビュー版のひとつである。開発ロードマップは公開済のテーマやエピック、ユーザストーリに沿って行われており、次期プレビューリリースにはそれらに従った機能が含まれることになる。

今回のプレビューリリースではASP.NET Coreもアップデートされた。SignalRクライアントがnull可能(nullable)にアノテートされ、RazorコンパイラはC#ソースジェネレータにアップデートされた。Microsoftによれば、これによってビルド時間が大幅に高速化されている(下グラフ参照)。Blazorのカスタムイベントのサポートが拡張されて、カスタムイベント引数がサポートされるようになった。これにより、.NETイベントハンドラに対して、カスタムイベントで任意のデータを渡すことが可能になる。CSSアイソレーションがMVCビューとRazor Pagesで (.cshtmlファイル名にマッチする.cshtml.cssファイルを追加することで)サポートされるようになった。

Razorのビルド時間の改善提供: Microsoft

.NET 6と同じリリーススケジュールに従うFF Core 6 Preview 2も今週リリースされている。新リリースにはSystem.Linq.Asyncとのインテグレーションの改良自由度の向上した自由文検索などが含まれる。SaveChangesAsyncがコールされると、同期コンテキストが保存されるようになった。また、複数の引数を伴ったSystem.String.Context呼び出しはSQLに変換されるようになった。

もうひとつ、Microsoftからの興味深いリリースがProject Reunion 0.5 Previewだ。Project Reunionは、すべてのWindows 10バージョンを対象に、すべてのアプリ(Win32、Packaged、UWP)に対して統一化された開発プラットフォームを提供する、ライブラリ、フレームワーク、コンポーネント、ツールのセットである。新リリースには、Windows 10用ネイティブUIプラットフォームの最新バージョンであるWin UI 3初の安定版リリースが含まれている。Project Reunion 0.5は開発者プレビューで、最初の安定版リリース(v1.0)は10月(予定)に一般公開される。・

その他の.NET関連のアップデートとしては、2020年5月にリリースされたBlazor WebAssembly 3.2のサポート終了の発表がある。Microsoftは、Blazor WebAssembly 3.2を使用しているすべてのアプリに対して、今後もサポートを受け続けるため、.NET 5にアップデートするようにアドバイスしている。Alpine 3.13が、.NET Core 3.1.13と.NET Core 2.1.26アップデートでサポートされるようになった。その他、信頼性やセキュリティに関するアップデートとして、.NET 5.04、3.1.13、2.1.26がx86、x64、Arm32、Arm64を搭載したWindows、macOS、Linux用にリリースされた。

さらにMicrosoftは、今週、.NET 5.0、.NET Core 3.1、.NET Core 2.1を対象とした、.NET Coreのリモート実行に関する脆弱性についてのセキュリティアドバイザリもリリースしている。この脆弱性は.NET 5、.NET Core、または.NET Frameworkベースで、System.Text.Encoding.Webパッケージの対象バージョン(4.0.0~4.5.0、4.6.0~4.7.1、5.0.0)を使用するアプリケーションに影響する。.NETバージョンの最新リリース(前述)には、このパッケージの安全なバージョンがすでに含まれている。

Microsoftの.NETチームでプログラムマネージャを務めるRichard Lender氏は、Raspberry Pi、C#、.NET GPIO APIを使って複数のLEDの点滅をコントロールするというユースケースの詳細も公開している。厳密にはリリースではないが、このブログ記事には、IoTエコシステム内での.NETの利用について詳しく解説されている。

AutoWrapper 4.5.0も今週リリースされたもののひとつだ。AutoWrapper.Coreは、ASP.NET Core APIを対象とした、カスタマイズ可能なHTTP応答と実行ハンドラである。新バージョンにはバグフィックスの他、無視するAPIパスとルートの集合を設定するオプションなど、カスタマイズを支援するオプションが新たに含まれている。

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