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Microsoftが.NET 6 Preview 1をリリース

原文(投稿日:2021/02/22)へのリンク

Microsoftは先週、.NET 6の最初のプレビュー版をリリースした。新しいバージョンのフレームワークは、.NET 5で始まった.NET統合計画の最終ステップを表しており、.NETのすべてにクロスプラットフォームのオープンソースプラットフォームを提供する。この最初のプレビュー版では、ARM64のWPFサポート、Apple Siliconのサポート、再設計されたスレッドプールなどのパフォーマンス向上と機能が提供される。.NET 6は、ASP.NET Core 6とEF Core 6とともに11月に正式にリリースされる。


.NET 6は、長い間期待されてきた.NET統合計画に向けた最後のステップである。.NETのすべてにクロスプラットフォームのオープンソースフレームワークを提供することを目的としている。フレームワークの新しいバージョンには、Xamarin上に構築されたマルチプラットフォームUIツールキット、Blazorデスクトップアプリ、「高速内部ループ」などのエキサイティングな新しいプロジェクトが含まれている。そのプロジェクトでは、ビルドプロセスの高速化(または場合によっては完全にスキップ)に焦点を当てた改善と機能が提供される。Microsoftの.NETチームのプログラムマネージャーであるRichard Lander氏は次のように述べている。

.NET 6を使用すると、ターゲットとしたいプラットフォーム向けに、開発に使いたいオペレーティングシステム上で、構築したいアプリを構築できます。 [...]デスクトップアプリの開発者であれば、新しいユーザにリーチするための新しい機会が得られます。モバイルアプリの開発者であれば、iOSプラットフォームとAndroidプラットフォームをターゲットにしながら、本流の.NETツールとAPIを使用することでメリットが得られます。Webまたはクラウドの開発者であれば、.NETモバイルアプリにサービスを公開してコードを共有することがより簡単になります。


MicrosoftがARM64に投資した後の、.NET 6の最初のプレビューリリースでは、Windows Presentation Framework(WPF)のARM64サポートと、Apple Silicon ARM64チップの初期サポートが提供される。Lander氏によると、Apple Siliconのサポートは.NET6の主要な成果物である。公式のリリース計画には、macOS向けのネイティブビルドと(x64)エミュレートビルドの両方が含まれている。.NET 5で始まった継続的な取り組みの一環として、他のARM64パフォーマンスの改善も次のプレビューで期待されている。

プレビューリリースに存在するもう1つの重要な機能は再設計されたスレッドプールである。これは移植性を強化するために再実装されている。.NET 6 Preview 1以降、デフォルトのスレッドプールはマネージド実装である。これにより、アプリケーションは、使用されているランタイムに関係なく、同じ動作で同じ共有スレッドプールにアクセスできるようになる。ただし、当面は、ネイティブ実装のランタイムスレッドプールの使用に戻すことができる(開発チームは、それを継続する期間をまだ決定していない)。

このリリースに含まれる機能として他には、.NETコマンドラインインターフェイス(CLI)によるSystem.CommandLineライブラリの採用(応答ファイルディレクティブの有効化)、net Math API(ハードウェアアクセラレーションのサポートが制限されている)、Windows Access Control Lists(ACL)のサポート改善がある。パフォーマンス改善には、単一ファイルアプリの機能強化、macOSでの単一ファイル署名、ハードウェアアクセラレーション構造体、動的プロファイルガイド最適化(PGO)、Crossgen2(コード生成と世代間開発を容易にするための初期Crossgenツールの新しいイテレーション)がある。 Crossgen2は、.NET6で計画されている将来のコンテナ改善の多くに共通する依存関係である。


.NET6開発プロセスの興味深い特徴は、「オープンプランニング」プロセスの採用である。これは、現在および将来のプレビューリリースに反映される。このモデルを使用すると、機能と目的の観点からリリースの方向性を確認したり、容易に参加・貢献する機会を見つけることができる。同時に、開発チームは各トピックに関するフィードバックを収集できる。現在のすべての開発トピック(または「テーマ」)は、こちら

.NET 6は、ロングタームサポート(LTS)リリースとして2021年11月にリリースされる。.NET 6 Preview 1は、Visual Studio 16.9 Preview 4とVisual Studio for Mac 8.9でテストされており、ここからダウンロードできる。.NET 6のデフォルトの.NETコンテナイメージ(Preview 1以降)は、Debian 11(「bullseye」)をベースとしている。

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