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MicrosoftがAzure Purviewの提供開始を発表

原文(投稿日:2021/10/10)へのリンク

Microsoftは先頃、同社クラウドのデータガバナンスソリューションであるAzure Purviewの供与を開始(General Availability、GA)すると発表した。オンプレミス、クラウド、およびアプリケーションベースのシステムを対象とする、統合的なデータガバナンスソリューションをユーザに提供する。今回のGAリリースは、約1年前の公開プレビューリリースからのフォローアップに位置付けられる。

Azure Purviewは、ガバナンスと組み合わせたデータ管理とカタログ化の両方をユーザに提供することで、エンタープライズデータの安全性とコンプライアンスを明確にする。このサービスは3つの主要コンポーネントで構成されている。

  • Data Catalog — 用語集、分類、機密性ラベルなどのレンズに基づくフィルタを備えたデータ検索ツール。
  • Data Map — オンプレミスおよびクラウド上の分析システムや運用システムに存在する、エンタープライズデータに関するメタデータのキャプチャ機能。
  • Data Governance — 企業のデータ全体の鳥観図を提供することにより、データ管理者がデータ利用を効率的に管理できるようにするコンポーネント。このビューにより、環境全体のデータ分散やデータの移動状況、機密情報の存在場所といった重要な洞察を得ることができる。

このサービスは、Azure Synapse Analytics、Azure SQL、SQL Serverなど、多数のMicrosoft製品やサービスを統合するだけでなく、Amazon Web ServiceのS3ストレージサービス、Snowflake、Oracle Databaseといった、Microsoft以外のプロダクトに接続することも可能である。GAリリースでは、20以上のソースタイプがサポートされている。

 
出典: https://github.com/Azure/Azure-Purview-Starter-Kit/blob/main/README.md

昨今のパンデミックにおいては、多くの企業がディジタルトランスフォーメーションを取り入れた。それに伴い、従来以上に多くのデータがクラウドやオンプレミス内のさまざまなソースに存在するようになり、データガバナンスはより困難なものになっている。例えば、MicrosoftでAzure Dataを担当するコーポレートバイスプレジデントのRohan Kumar氏は、Azureブログの記事で次のように述べている。

包括的データ管理やデータガバナンスサービスに対するニーズは、かつてないほど強いものになっています。当社がAzure Purviewを開発したのは、このような理由からです。Azure Purviewは、データがSQL ServerやOracleのようなオンプレミスのサービス、Amazon Web Services(AWS) S3などのさまざまなクラウド内、あるいはSalesforceのようなSaaSアプリケーション内のいずれにあっても、自社の所有するデータの完全な理解を支援する、統合型データガバナンスソリューションです。

Constellation Research Inc.の副社長兼プリンシパルアナリストのHolger Mueller氏も、次のように語っている。

クラウドに移行する企業にとってのセキュリテイとガバナンスは、今もなお最大の関心事であり続けています。従って、MicrosoftがPurviewで行っているように、大手クラウド企業がガバナンスに注目するのはよいことです。顧客をいかに早く取り込むか、Microsoftが顧客企業に最初の手掛かりを与えることができるのか。これから激しい競争が始まるでしょう。

Azure Purviewは現在、米国東部、西および北ヨーロッパ、オーストラリア東部、東南アジアで提供されており、今後さらに拡大が予定されている。サービスの価格は"pricing page"で確認することができる。MS Learnモジュールによるガイダンスや資料も提供されている。

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