Microsoft は、Java 言語の進化を管理する Java Community Process (JCP) に正式に参加するために、Java Specification Participation Agreement (JSPA) に署名したことを発表した。これにより、OpenJDK の独自のダウンストリームディストリビューションの提供や、Visual Studio Code での Java サポートの継続的な改善の提供など、Microsoft による Java の採用が促進される。Microsoft は、Eclipse Foundation と Eclipse Adoptium Working Group 両者の戦略的メンバでもある。
JCP の実行委員会メンバで、Summa Technologies のプリンシパルコンサルタントであり SouJava 社長の Bruno Souza 氏は、Java コミュニティへの Microsoft の参加の重要性について次のように述べている:
JCP は、Java の将来を定義および議論する場所であり、すべての Java コミュニティのコラボレーションに必要な場所です。Microsoft はこのコミュニティの重要な一部であり、OpenJDK に関与しているだけでなく、Java ユーザグループやコミュニティイベントもサポートしています。
Microsoft は、同社の Azure クラウドで「数百の Microsoft 内部システムで実行されているプロダクションに 500,000 を超える JVM がある」ことを強調した。この数には、Microsoft の顧客の JVM と Microsoft が2021年4月に Microsoft Build of OpenJDK を最初に導入して以来増加した数を含まない。
Eclipse Foundation のエグゼクティブディレクタであるMike Milinkovich 氏は、Microsoft の発表について次のようにコメントしている:
Microsoft が Java Community Process に参加し、Java Community の本格的なメンバになるのを見るのは素晴らしいことです。15 年前に解決された J++ 訴訟の亡霊を含め、そこには多くの古い歴史があります。これは、Azure を Java 開発者に最適なプラットフォームにするという Microsoft の全体的な戦略の一部だと思います。
Azure は、全体の収益の 46 ％を占める最大の Microsoft ビジネスユニットであり、最新の収益報告では前年比で 36 ％増加している。Microsoft は財務諸表で Java での収益を分類していないが、Java アプリケーションの実行は Azure に貢献している。
Microsoft の最大のクラウドライバルである Amazon は、2 年前に JCP に参加した。Google も JCP のメンバであり、もう 1 つの大きなクラウドの競争相手だ。
JCP への参加とともに、Microsoft は、JDK 17 のリリース直後に Oracle が提案した 2 年間の LTS リリースリズムを支持することも発表した。2021年9月21日以降、このテーマに関する公開アップデートはない。
Microsoft はまた、Microsoft Build of OpenJDK を宣伝し、Azure での Jakarta EE や Spring アプリケーションの実行のサポートを強調している。また、Visual Studio Code の Java 言語サポートで最近 1.0 リリースを承認した。
今年初め、Adoptium 運営委員会は Adoptium Working Group 憲章を正式に承認した。以前は AdoptOpenJDK として知られていたこのグループは、2020年6月に Eclipse Foundation への参加後、名前を Eclipse Adoptium に変更した。Adoptium プロジェクトの執事である Adoptium Working Group は、以前の AdoptOpenJDK 技術運営委員会と協力して Java コミュニティに OpenJDK ソースコードに基づく Java バイナリの完全な互換性と高品質なディストリビューションを提供するために取り組む。