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AWSが初のGraviton3インスタンスをリリース

原文(投稿日:2022/05/29)へのリンク

AWSは最近、C7gインスタンスの一般向け提供を発表した。Graviton 3プロセッサを実行する初のEC2インスタンスである。計算集約型の処理向けに設計されており、常時実行されるメモリ暗号化、すべてのvCPUに対する専用キャッシュが提供され、ポインタ認証がサポートされる。

最新のre:Inventでプレビュー版として発表された、C7gインスタンスは8つのサイズで利用できる。1~64のvCPU構成がサポートされ、最大128GiBのメモリ、30Gbpsのネットワークパフォーマンス、20GbpsのEBSパフォーマンスが提供される。AWSの主任ディベロッパーアドボケートのSébastien Stormacq氏は、次のように書いている

当社の次世代Graviton 3プロセッサは、Graviton2プロセッサと比べて最大25%高いパフォーマンス、最大2倍高い浮動小数点パフォーマンス、50%高速なメモリアクセスを提供します。Graviton 3プロセッサは最先端のDDR5メモリテクノロジをベースとしています。

プレスリリースによると、C7gインスタンスは、Webサーバ、ロードバランサー、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)、ゲーム、ビデオエンコーディング、科学モデリング、分散分析、機械学習推論、広告配信などの処理向けに設計されている。

Rust開発者で言語チームのリーダーのJosh Triplett氏は、LinuxカーネルをビルドするGraviton 3インスタンスをテストした。そして、次のようにツイートしている。

パフォーマンスが大幅に向上します。64-CPUインスタンス上のarm64 5.18カーネルをビルドします。
c6g.16xlarge defconfig: 82.246s
c6g.16xlarge allmodconfig: 364.054s
c7g.16xlarge defconfig: 65.442s
c7g.16xlarge allmodconfig: 282.196s
そして、起動も数秒速くなります。

新しいインスタンスでは、AWS Nitro Systemが利用されている。これは専用ハードウェアとNitroハイパーバイザーの組み合わせである。当クラウドプロバイダは「Graviton 3は、同等のEC2インスタンスと同じパフォーマンスで最大60%少ないエネルギー使用で済む」と主張している。しかし、ベンチマークがどのように実行され、同等のインスタンスが何であったかを明らかにしていない。Tarsnapの創設者Colin Percival氏は、FreeBSDのテストについて次のように書いている。

FreeBSDに関する限り、Graviton 3はほぼGraviton 2の高速なバージョンと見てよいです(...)Graviton 3はGraviton 2を大幅に改善したものです。sha256(これは1.2 GB/sで、十分に高速であろう)を除いてCPUのスピードアップは一貫して30%から45%の間です。

Honeycomb.ioのエンジニアリングマネージャのIan Smith氏は、次のように付け加えている

Graviton 3インスタンスをプレビューすることができました。Graviton2よりも処理パフォーマンスが大幅に向上していました(第5世代と、さらに第6世代のIntelインスタンスも圧倒します)

C7gインスタンスは現在、バージニア州北部とオレゴン州のリージョンでのみ利用できる。将来的にはさらに多くのリージョンが期待されている。新しいクラスは、最小のc7g.mediumではオンデマンドで$0.0363/時間から始まり、前世代のc6g.mediumの価格($0.034/時間)から7%増加する。

 

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