オープンソースのProject Jupyterは、Jupyter Notebookに強力なジェネレーティブAI機能をもたらす無料ツールJupyter AIをリリースした。
このツールにはノートブック用の%%aiマジック・コマンドが含まれている。このツールには、GPT-3、Claude、Amazon Titanのような大規模言語モデルを活用し、JupyterLab やJupyterNotebook内で直接生成、説明、コーディングするためのJupyternautと呼ばれるチャット・インターフェースも含まれている。さらに、ユーザーは"/generate "コマンドを使って、テキストプロンプトからノートブック全体を生成可能だ。
Amazonはまた、Amazon CodeWhispererJupyterエクステンションも発表した。これらのジェネレーティブAIエクステンションとは別に、AWSは大規模なMLを構築、訓練、デプロイするための新しいJupyterエクステンションである。これらには、ノートブックスケジューリング、SageMakerオープンソースディストリビューション、AmazonCodeGuruJupyter拡張が含まれる。
Jupyter AIの革新的なテクノロジーは、タスクを簡素化し、開発者の時間を節約するだけでなく、新たな困難に取り組む能力を向上させる。Gleb Tsipursky氏はForbes誌に、"ジェネレーティブAIのコーディング能力は、反復作業を自動化し、生産性を高め、人間とAIのコラボレーションを強化し、プログラミングの状況を再定義する共生関係を生み出すだろう"と書いている。
ソフトウェア開発におけるジェネレーティブAIの利用は着実に増えている。マッキンゼー・デジタルの調査によると、Jupyter AIのようなジェネレーティブAIが、既存のコードの更改を加速させ、新しいコードの最初のドラフトをより早く作成する方法を示している。
JupyterのシニアフロントエンドエンジニアであるJason Weill氏は、データ保護を念頭に置いた倫理的で社会的責任のあるAIを作ろうという意図を指摘しており、それはユーザーが個々のニーズに合わせて好みのLLM、埋め込みモデル、ベクトルデータベースを自由に選択できる機能などに表れている。Jupyter AIはユーザーデータのプライバシー保護を目指しており、LLMとの通信は要求があった場合のみ行われ、ユーザーの同意なしにデータがアクセスされたり送信されたりすることはない。
ユーザーは、Jupyter AIを使い始めるために、pipを使ってJupyterLab(バージョン3または4)をインストールできる。拡張機能はGitHub のここににある。