最近アトランタで開催されたAgile 2016カンファレンスで、Industrial LogicのCEOであり"Refactoring to Patterns"の著者であるJoshua Kerievsky氏はモダンアジャイルにまつわる示唆に富む基調講演を行った。
彼はコミュニティのために作成し、結果としてオープンソースになったモダンアジャイルの概要の紹介から始めた。これはフォントと画像を含んでいる。
モダンアジャイルの4つの指導理念は以下である。
- 人々を尊重する
- 安全な状態を前提とする
- 素早い実験と学習
- 価値を継続的に届ける
Joshua氏は、改めて古いアジャイル原則を見ると、古い大きなラップトップを誰かが持っているようで良い印象を持たないだろうという意見を持っている。そして彼はスクラムに対して以下のように言及した。
少し年をとり、素晴らしい寿命を迎え、歴史の一部と認識されて立派な引退をするのに相応しい。
Joshua氏はモダンアジャイルに影響を与えた多数の本を紹介した。"Badass: Making Users Awesome", "Managing For Happiness", "Delivering Happiness", "Kanban", "Continuous Delivery", "The Lean Startup", "The Startup Owner's Manual", Lean UX", "Agile Retrospectives", "Driving Fear Out of the Workplace" と "The Power of Habit"などである。他に影響を与えたのはトヨタ生産方式の二本柱であり、それらはモダンアジャイルに取り込まれている。人に対する尊敬とカイゼンである。
彼はアジャイルソフトウェア開発宣言を更新することには取り組まなかったが、単に"宣言に則ること、そして他人が則ることを支援することでソフトウェア開発のよりよい方法を明らかにする"だけではなく、現実として"素晴らしい成果を得るためのよりよい方法を明らかにする"ために、むしろアジャイルとともにたくさんのことを行い、成果に焦点を当てるべきだという信念を持っている。
それから彼は各原則について深掘りを行った。
人々を尊重するというのは、エコシステム全体に考えを巡らすことである。これは単にユーザだけでなく、評価者、営業、管理職、バイヤーなどである。
安全な状態を前提とするということに関して、Googleのプロジェクトアリストテレスの研究結果を共有した。この研究は高いパフォーマンスのための一番大切な要素は心理的安全であるということを示している。
もし恐怖の文化があるのであれば、手の込んだプラクティスやプロセスがあなたを助けることはないでしょう。
素早い実験と学習というのは、"失敗から正しく価値を抽出する"ことを可能とすることであり、速いフィードバックサイクルを実行することに関するものある。
価値を継続的に届けるというのは不可能なことを行うことに関連し、日に50回デリバリを行い、デリバリの際のデプロイを安全にすることである。これは品質保障から品質工学へ、スプリントから継続的なフローへ、手作業のビルドから継続的デプロイメントへ移行することを含む。
Joshua氏はそれからOsteria Francescana, Etsy (三本腕のセーター賞と非難しないふりかえり), Hunter (モブプログラミング), Airbnb (オリエンテーションの一部としてのデプロイメントとリアルタイムなビジネスメトリクス) and Amazon (Fire Phoneの失敗)を含むモダンアジャイルのいくつかのケーススタディを共有した。
彼はアジャイル宣言を振り返り、モダンアジャイルが新しいゴールであることを示唆して発表を締めくくった。
- "契約交渉よりも顧客との協調を"は、"人々を尊重する"へ
- "包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを"は、"価値を継続的に届ける"へ
- "計画に従うことよりも変化への対応を"は、"素早い実験と学習"へ
- "プロセスやツールよりも個人と対話を"は、"安全な状態を前提とする"へ
基調講演のビデオはAgile AllianceのWebサイトで閲覧可能である。またInfoQはJoshua Kerievsky氏にモダンアジャイルの4つの原則のうちの一つであるアンゼンとソフトウェアの安全性に関してインタビューを行っている。
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