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HerokuとMorph AppSpaces:Railsホスティングの新しい二つのソリューション

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AppEngineが、先日大きな話題となった。AppEngine(参考記事)はPythonで書かれたウェブアプリケーションを稼働させるのにシンプル且つ簡単な方法を提供している。しかし、Rubyコミュニティは、Googleを待つ必要は無い。なぜならデプロイに対するGoogleに頼らない独自の解決方法があるからだ。我々は、これから独自の解決方法を二つ紹介する。それらは、共通の基盤の上に構築されており、Rails開発者であれば、慣れているものだ。

Heroku(サイト・英語)とMorph Labs(サイト・英語)は、Ruby on Railsのホスティングプロバイダーで、Ruby on Railsのアプリケーションを実行するのに必要な環境一式を提供している。伝統的なホスティング会社と比較し、HerokuとMorph Labsは、単にサーバを提供するのみでなく、興味深いツールとインターフェースを提供し、サーバを持ってアプリケーションを管理する生活をより楽にし、サーバのインストール、設定、管理そして保護という面倒なこと全てから、あなたを救い出してくれる。両方とも、AmazonのEC2 グリッドコンピューティングテクノロジを利用して、アプリケーションを実行させているので、スケーリングとパフォーマンスの問題に関して心配する必要はない。

HerokuとMorph Labsが、強調するもう一つの重要な特徴は、苦痛無くデプロイを行えることだ。新しいアプリケーションをデプロイするのにかかる時間は、ほんの数分です。Herokuのインスタントデプロイのデモ(source)と6分間のMorph eXchangeのデプロイのデモ(VTR・英語)を見ると、それがどれぐらい簡単か分かるでしょう。

 両方ともサービスの提供方法は、とても似ているようだ。InfoQは、両プロジェクトの代表者から話を聞き、より多くの情報を得た。

Heroku

James Lindenbaum氏は、Herokuのユニークな機能を説明してくれた。

Herokuは、他と比較して断然簡単なRailsアプリケーション用のデプロイプラットフォームだ。手順は簡単で頭を使わずに、ただあなたのコードにドロップし、準備して実行させるだけだ。バージョンコントロール及びコラボレーションから、自動スケーリング(アマゾンのEC2上で作られている)まで、Herokuは全てを取り扱います。我々はウェブインターフェースや新しい外部のAPI等、アプリを開発し管理するツールの完全セットを提供しています。

Herokuのとても面白い特徴は、ブラウザベースの開発環境であるという点だ。Herokuは、Gyreで作った経験を元にしている。またGyreの開発者であるAdam Wiggins氏は、同様にHerokuに関わるメンバーの一人だ。だから、ちょっとした変更や追加の必要がある場合、単にブラウザーを使い、実行中のアプリケーションのソースコードを全て編集出来て、その後自動的にデプロイすることができます。もちろん、ブラウザのIDEを使う事が、Herokuのサービスにアクセスする唯一の方法ではない。他にもサービスにアクセスする方法はあり、Heroku APIと外部のGitアクセス(source)を利用してHerokuのサービスにアクセスすることが出来る。

彼らのターゲットとしている客層に関して質問したところ、James氏から以下の回答を頂いた。

正直なところ、Railsアプリを開発またはデプロイするほとんど全ての人は、Herokuを使うべきだ。我々のユーザーの約3分の1は初心者で、その内の多くが、以前に全くウェブアプリケーションを書いたことがない人たちだ。そして彼らはHerokuが好きだ。なぜならすぐにアプリケーションを稼働可能にすることが出来るからだ。利用者の残り3分の1は、より本格的なRails開発者で、彼らは、セットアップ、設定及びデプロイ等の面倒な事はやりたくないと思っている。我々は、この2〜3ヶ月に渡って、このユーザ層向けに機能を提供し始めました。そしてこれらのユーザ層に属する数千のユーザが、我々が提供したベータ環境を幸せに且つ熱心に利用してきた。残り3分の1のユーザは、かなり本格的なRails開発者だ。我々は、このユーザ層に向けの機能(APIやGitのコードリポジトリへのアクセスなど)を提供しはじめたばかりだ。そして来月にはより多くの機能がリリースされることだろう。この6週にわたり、我々のプラットホームに対して負荷を与えた最も大きなグループは、このかなり本格的なRails開発者グループだ。

Herokuのサービス開始日は、まだ決まっていない。

我々は正式なサービス開始日を、まだ決めてません。正式なサービス開始日は、サービスがより成熟したかどうかにかかっています。我々はプラットホームの安定性に関しては非常に保守的です。従って、プラットフォーム上で利用したサービスの幅と深さに満足するまでサービスを正式に提供しません。 8500人以上の開発者が我々のサービスを利用しており、彼らは約9000のアプリケーションを作っている。 最後の二ヶ月に渡り、サービス利用者が劇的に増えました。そして、当初計画した機能の内、ほんの少しをリリースするにとどめた。

Morph eXchange

「Morph eXchange」はMorph Labs社が提供しているSaas形式のポータルサイトです。Morph AppSpacesは、Morph eXchange内のDevCenterにある。我々は、彼らが提供しているサービスの特徴に関して、Morph LabsのMacel Legaspi氏に質問をした。

Morph AppSpacesは、Ruby on Railsで開発したアプリケーションのサービスを提供出来るプラットフォームだ。Morph AppSpaceは、Ruby on Railsで書いたウェブアプリケーションをデプロイ、デリバー及び管理するのに必要なテクノロジーとインフラ環境を全て提供します。各々のMorph AppSpaceは、ウェブアプリケーションに対して高可用でフォールトトレラントな環境を提供している。ロードバランサー、分散されたアプリケーションサーバ、統合されたウェブデリバリースタック、セキュリティ及び管理されたバックアップ等は、全てのMorph AppSapceの一部分です。Morph AppSpaceを申し込むと、Ruby on Railsのウェブアプリケーション開発者は至福に近い気持ちになるだろう。Morph AppSpaceは、Morph Application Platform上で稼働しています。Morph Application Platformは、Morph AppSpaceの実行環境を提供するために、オープンソース テクノロジーとMorphの特許を利用しています。Morph Application Platformは、Amazon EC2やAmazon S3を含めたクラウドコンピューティングを利用して、Morph AppSpacesに必要なコンピュータパワーとオンラインストレージを提供している。
我々は同様に、このサービスがどのユーザ層をターゲットにしているのかを知りたかった。
Morph eXchangeは、SaaSの利用者をターゲットにしている。現在、利用可能な申し込みは、大部分は開発者または独立ソフトウェアベンダーとなっている。Morphパートナーコミュニティが成長し、Morph eXchangeの利用可能な申込の数は増えるだろう。

Morph eXchangeの申し込みは、ちょうど今始まったばかりで、2008年3月31日よりサービスが開始された。利用料金に関する詳細な情報は、彼らのウェブサイト上にあるMorph Application Platform価格表(source)を確認して欲しい。

HerokuとMorph AppSpacesは、アプリケーションのデプロイとメンテナンスにかかる労力をかなり減らし、そして開発者のエネルギーを開発することに集中させます。

原文はこちらです:http://www.infoq.com/news/2008/04/heroku-hosting-morph-appspaces

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