- Sergey Vidyuk氏による「Rails benchmarks and JRuby Rails Perf Analysis」(source)がその1つである。これは、Rails、特にJRuby上で実行されているRailsのパフォーマンスを調査する。プロジェクトの要約 が説明しているように、JRubyは MRIと同等のパフォーマンスを実現する一方、JRubyで実行されているRailsアプリケーションについては、いまのところまだである。JRubyの Charles Nutter氏主導によるGSoCプロジェクトが、この問題を修正する手助けをすることが望まれる。
- 2つ目のプロジェクトはJoshua Peek氏による「Rails Thread Safety」(source)であり、「Railsフレームワークをできる限りスレッドセーフにする」ことを追求する。Railsにスレッドセーフティーが足りないこと が、複数のRubyプロセス(それぞれが1つのRailsインスタンスを実行)がRailsアプリケーションを拡大縮小しなければならない理由である。
Railsパフォーマンスの問題は、EngineYardのEzra Zygmuntowicz氏(サイト・英語)によっても対処されている。Ezra氏は、さまざまなWebサーバ向けのRackアダプターを追加しており、その進展について報 告している(source)。RailsリポジトリのGithubフォークに取り掛かっている(source)。(正式なRailsリポジトリもまた、Githubでホストされる)(source)。
またRailsはRuby 1.8.7の機能セットの形成にも関与している。InfoQは、 Symbol#to_procのような標準ライブラリへのRuby 1.8.7追加機能について報告した(参考記事)(Symbol#to_procについての背景情報(参考記事)の参照)。Ruby 1.8.7の最初のプレビュー後まもなく、Ruby 1.8.7でRailsが動作しないことが判明した(source)。その理由は、Symbol#to_procのバージョンの衝突だった。ふたを開けてみると、 Railsはto_procメソッドの独自のバージョンをSymbolクラスに追加している。しかしながら、Ruby1.8.7(およびRuby 1.9)に追加されているSymbol#to_procとはわずかに違うセマンティクスを予想している。その結果、Ruby 1.8.7の第二プレビューでは、Symbol#to_procメソッドが削除された(source)。
Rails 2.0のリリース(source)により1つの問題が引き起こされた。「Agile Web Development with Rails」という評判の良い本が以前のバージョンで書かれた(参考記事)。ちょうど発表された「Agile Web Development with Railsの第三版(source)が、この問題を修正している。その本は入手できるが、現在はテスト段階であり、最終的なリリースは2008年10月を予定している。そ の本の著者は、Dave Thomas氏およびDavid Heinemeier Hansson氏の他にSam Ruby氏(source)も名を連ねている。
最後に、Ryan Daigle氏(サイト・英語)のブログで人気連載中の「What's New in Edge Rails」(source)は、メインRails開発ブランチの新機能や変更についての記事であるが、現在日本語に翻訳(source)されている。
原文はこちらです:http://www.infoq.com/news/2008/04/rails-roundup-book-gsoc08