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IzPack: Java以外にも使える、クロスプラットフォームインストーラ

IzPackはオープンソースでカスタマイズ可能な、アプリケーションのパッケージング・配布・デプロイのための、クロスプラットフォームのソリューションである。これは当初、Julien Ponge(source)が大学在学中に作成したもので、主に趣味を目的としていた。それからコミュニティが成長し、周辺が騒がしくなってきたため、プロジェクトが開始されることになった。最も新しいものでIzPack 4.0(source)がリリースされている。InfoQはこの最新リリースについて、そしてターゲットとしている層はどこか、IsPackは将来どうなるのかについてJulienと話す機会を得たのだった。

InfoQ: IzPack 4.0に見られるコアの機能は何か?

Julien Ponge:  一般的な機能についてのリストは、http://izpack.org/features/ (英語)で見る事ができる。 IzPackは、インストーラの構成要素となるパネルを広く提供している(例えばライセンスの表示、デスクトップショートカットの作成、ポート番号のようなユーザからの入力データを収集する、など)

IsPack はクロスプラットフォームだが、OS特有のカスタマイズも可能だ。例えば、あなたが実行しているOSによってインストールされるファイルの種類を変えることができる。OSとの統合でより進んだ点としては、Windowsレジストリを扱う事ができたり、WindowsやX11のデスクトップにアプリケーションのショートカットを作成する事ができる。最後に、私たちはWindowsの自己解凍ファイルや、Mac OS Xのアプリケーションバンドルの内部にインストーラをラップするためのいくつかのスクリプトを提供している。

Version 4.0.0は、作業の結果として自然に登場した、成熟したリリースだと言える。

InfoQ: IsPackを使うべき人は誰か?それを扱うのに、どのくらいのレベルのプログラミングスキルが必要とされるのか?

Julien: オペレーティングシステムに関係なく動作するアプリケーションのインストーラを必要としている場合、IzPackはいつでも役に立つ。あなたの会社向けのアプリケーションでも、個人の趣味のプロジェクトでも、だ。スキルについては、特有のカスタマイズを行おうとしていない限りは、もちろんJavaを知っている必要はない。Javaコードの開発を主な仕事にしていない人々にとっても、IsPackは利用可能だ。.

InfoQ: どんなプロジェクトが現在IzPackを使っているか?

Julien: IsPackは、世界中の広い範囲の企業やプロジェクトによって使用されている。

人気のある製品の例を挙げるとJBossだ: 彼らのインストーラは、全てIzPackをベースとしている。IzPackを使用している人たちを正確に知る事は難しい。しかし私が知っている主な例としては、以下のようなものを挙げる事ができる:XWiki、Scala、Mule Enterprise、Jajukなどだ。

私たちは現在、IzPackを推進し、他のプロジェクトを支援するためのショーケースを作成している。私は個人的に、私の大好きなプロジェクトであるGlassfish(SunのJavaEEアプリサーバ)のインストーラを作成している。それはhttp://izpack.org/showcase-glassfish-v2/ (英語)から入手する事ができ、特に開発者にとっては、よりユーザフレンドリなインストール体験を提供している(それでもシステム管理者は恐らく、本番サーバに対しては"手作業による"インストールを好むだろうが)。あるIzPack開発者は最近、Groovyのインストーラを作ってショーケース作成の手伝いをしてくれている。あなたはもう少しすれば、Groovyコミュニティ内の友人(私たちは、どちらもCodehausでホストされている隣人同士なのだ)が作ったIzPackベースのインストーラについて聞き及ぶ事があるだろう。

InfoQ: Eclipse、NetBeans、IntelliJ等へのプラグインサポートを提供する計画はあるか?

Julien: その分野は、はっきりと改善可能な部分だ。だから答えはYesだ。いくつかの点から、私たちはこれをまじめにとらえている。

InfoQ: JavaFX Scriptアプリケーションのサポートは存在しているか?

Julien: いいや。しかし、より汎用的なスクリプティングのサポートと言うのは興味深い。ユーザインターフェースの作成に利用しているGroovy builderのシンタックスを活用すれば、恐らく素晴らしいものになるだろう。

InfoQ: IzPackはオープンソースのままでいるのか?そこにビジネスモデルは存在するか?

Julien: もちろんIzPackは、Apache Licenseバージョン2.0の元でオープンソースだし、これからもそうだろう。プロジェクトの創立者兼リーダーとしての私の意見では、コミュニティ - 開発とプロジェクトの成長を手助けしてくれる - と私との間に、暗黙の契約が存在していると言う事だ。そしてその契約というのは、プロダクトが作られたときにどのライセンスを選ぶか、と言う単純なものだ。より制限のきつい、もしくはクローズなライセンスに変更することは、私とコミュニティの間の信頼関係を破壊するだろう。名前を出したくはないが、私たちは最近いくつかのドラマチックな例を見てきたはずだ...私がそうした事を一切行わない、と言うのははっきりしている。私たちは、緩いライセンスの元でオープンソースプロジェクトをリリースする事で、ビジネス的な成功を得た例もいくつか見ている: G2One, 37 Signals, SpringSource, XWiki, もしくはより大きな企業として、ほとんどのソフトウェア資産をオープンソースとしてリリースしているSun Microsystemsのような企業もある。

InfoQ: IzPackの競合だと考えているのは何か、あなたは誰を"倒そうと"しているのか?

Julien: 私たちに対するオープンソースの競合と言うのは、かなり少ない。私たちは、プロプライエタリなクロスプラットフォームのデプロイメント・ソリューションと直接競合している。それらのほとんどは、私たちのようにプラットフォームをまたいでシームレスに動作する単一のインストーラよりも、特定のOSに向けたもの(例えばRPM、exe、DMG・・・)を生成する方を好んでいる。私たちはオープンソースにし、オープンなAPIを持つ事で、カスタマイズを非常に簡単に行えるよう仕向けている。私たちは、プロプライエタリなソリューションからIzPackに移行した、と言う多くの体験談を耳にしている。そのほとんどは、同等の機能に対するニーズをほとんど満たしているし、拡張がより簡単だから、と言うものだ。もちろん、値段的な要素も存在する: あなたは我々にお金を支払う必要がないのだ。

私たちはまた、ネイティブのインストーラ・ソリューションともわずかな程度"競合している"。NSISとInnoSetupは、Windowsオンリーのインストーラとしては非常に良い選択肢だ。

Launch4JとJSmoothと言った補完的なツールも存在し、IzPackベースのインストーラが動作するときのユーザ体験をより良いものにしてくれる。

InfoQ: 次のIzPackはどんなものになるのか?

Julien: 私たちは既にバージョン4.1に向けたいくつかの拡張を計画している: インストーラのメモリフットプリントを減らし、Pack200圧縮形式をサポートする。IzPackは成熟した、コミュニティドリブンなプロジェクトなので、私たちは人々のフィードバックを取り込み続けるだろう。

InfoQ: なぜ私/私たちは、IzPackを選ぶべきなのだろうか?

Julien: その理由は、成熟していること、大小さまざまな企業(人気企業も含む)で使われている事、アクティブなコミュニティが存在する事、あなたのニーズに簡単に合わせる事ができる事、だ。おっと、これを言うのを忘れていた。コストがかからない:-)

私は、もしあなたが複数のオペレーティングシステムをサポートしたり、伝統的なOS特有のソリューションが非常に高くつく場合、ソフトウェアのインストールにIzPackを使う事を強くお進めする。


IzPack はアプリケーションのパッケージング・配布・デプロイのための成熟したソリューションだ。デスクトップアプリケーションとスタンドアローンのサーバ、またはアプリケーションサーバに対するデプロイもサポートしています。Julienは、IzPackはJavaベースのアプリケーションだけのソリューションではなく、非Javaベースのアプリケーションにも同様に利用できると言う事を明確にしている。

さらに詳しい情報は以下のリンク先へ、

原文はこちらです:http://www.infoq.com/news/2008/05/izpack_40

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