Liferay Portal 5.0 には今日の企業に必要とされる以下のコアとなるコラボレーションツールが含まれている。
- ブログ、掲示板、Wiki
- ユーザ主体のカテゴリ分けを行うための動的タギングシステム
- ポータルから直接メールを送れる AJAX ベースのメールクライアント
- 共有カレンダー、チャット、投票機能
- MySpace と Facebook ネットワークへの直接的なポートレットのパブリッシュ
- ポータルのデプロイメントに直接 iGoogle ガジェットを利用できる機能
Liferay の CTO をつとめる Michael Young 氏は、InfoQ が Liferay 4.4 リリースを紹介した際に、5.0 では JSR 286 に準拠することを約束していた(参考記事・英語)。JSR 286 の仕様は、今月( 6 月)確定となった。その中には多くの新しい機能が含まれている。Liferay の Jorge Ferrer 氏がそのうちのいくつかを紹介している(リンク)。
- ポートレット間通信(略して IPC ): ポートレット間の通信を実現するために二つのメカニズムが準備されている。ひとつは共有レンダパラメータと呼ばれるもので、別のポートレットが参照可能なパラメータを設定することのできる仕組みである。とてもシンプルなメカニズムだが、特に複雑な通信ニーズを除けば、これで十分である。複雑な通信には、イベントベースである二番目の方法を用いる。この方法の主な利点は、完全に分離された通信を可能にしてくれることだ。ポートレットは、何か別のモジュールがリッスンしているかどうかにかかわらず、イベントを発行することができる。
- リソースの提供: ファイルのようなバイナリコンテンツを提供するのに便利なだけでなく、ポートレットのAJAXのサポートを大幅に改善する。新しいserveResource()メソッドを通じ、 HTMLフラグメント、XML、JSONなどAJAXベースのアプリケーションがクライアントサイドでコンシュームできるあらゆるものに対応することができる。
- ポートレットフィルタ: ポートレットへのリクエストの前後にコードを実行するためのフィルタ機能の追加。これは Apache Portals が提供しているソリューションを使えば以前から実現可能であったが、今回からは標準機能として提供されている。これによってフィルタがいっそう手軽に利用できるようになり、再利用可能なフィルタの開発が進む見込みである。
さらに、Liferay, Inc. は Sun Microsystems が Liferay オープンソースコミュニティに正式に参加していることを発表した。Liferay の CEO をつとめる Bryan Cheung 氏は自身の興奮を次のように語っている(リンク) 。
Sun が Liferay のコミュニティに参加したことは、私たちのコミュニティの強さと、私たちが開発したソフトウェアの品質が優れていることの証といえる。私たちは標準をオープンにすると確約しているので、Liferay は Sun の製品ファミリと容易に統合することができる。Sun が私たちとともに優れたソフトウェアの構築に関わり、コミュニティに貢献する道を選んでくれたことを嬉しく思っている。
Liferay についてもっと知りたい方は彼らの WEB サイトを見てほしい。http://www.liferay.com