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オープンソースのビジネス利用:神話と実態

| 作者: Sadek Drobi フォローする 1 人のフォロワー , 翻訳者 編集部 フォローする 0 人のフォロワー 投稿日 2008年8月22日. 推定読書時間: 4 分 |

ActiveStateは「オープンソース・ソフトウェアのビジネス利用に関する10の神話」(PDF)と題した短いホワイトペーパーを発表した。著者らはオープンソースの熱烈な支持者とその反対者の双方がしばしば繰り広げる二極論的アプローチに対する否定的な立場を明確にしている。彼らはオープンソース・ソフトウェア(OSS)の利用には事業開発プロジェクトを促進する可能性があるとしながらも、その是非については慎重に評価し、潜在リスクを減少させ、利点を最適化するために適切なセーフティネットを用意すべきだと考えている。このホワイトペーパーは、OSSの品質、利用、現在の業界における位置づけに関する多くの一般的な誤解を否定するものであり、合理的なアプローチについての十分な根拠と見なせるだろう。

神話 1: オープンソース・ソフトウェアと独自ソフトウェアは二者択一である
神話 2: オープンソース・ソフトウェアは無料だ!
神話 3: オープンソース・ソフトウェアの導入は料金的な理由でしかない
神話 4: オープンソース・ソフトウェアの使用は自己責任である
神話 5: すべてのライセンス許諾は面倒である。
神話 6: オープンソース・ソフトウェアとオープンスタンダードは同義である
神話 7: 反権威的である
神話 8: オープンソース・ソフトウェアは基幹業務には向いていない
神話 9: オープンソース・ソフトウェアは品質が低い
神話 10: うちの会社はオープンソース・ソフトウェアを利用していない

すくなくとも上記の神話のうち3つは、OSSは今でも大型事業プロジェクトには向かない境界事象であるという推測に基づくものである。著者らはオープンソースが企業向けソフトウェアに対する反権威的で周辺的なアプローチだという考えは古いものであり、今やOSSがビジネスに積極的に統合されており、その風潮は強まっているという点を強調している。2006年のForresterによる調査では、「調査した大企業の75%でオープンソース・ソフトウェアが使用されている、もしくは使用が予定されている」といい、またGartnerは「2012年までに企業向けソフトウェア開発会社の90%がオープンソースを採用する」と予測している。サポートするベストプラクティスが提供される可能性があり、「ソフトウェアの製造中止リスク」を抱える単一ベンダーにソフトウェア供給を限定しないため、OSSのビジネスクリティカル業務での使用が増えているというのは興味深い指摘である。

ここで、我々はオープンソース・ソフトウェアの品質にまつわる神話に突き当たるが、これに関してもホワイトペーパーの著者らは明らかにしている。オープンソースの競争的優位性を無視して、費用の節約という側面しか見ない人もいる。OSSではピアレビューに基づくクラウドソース開発モデルによって、より信頼できる柔軟なコードの作成が可能となっているため、「安かろう、悪かろう」という議論は誤りであろう。とはいえ、オープンソース開発は品質を保証するものであると考えるのは、やはり誤りである。まず、OSSの進化は均質的なものではない。品質コントロールのレベルはコミュニティの規模や係わり合いの程度に大きく依存する。コミュニティというのは「細かな修正に前向きであるとは限らない」のである。さらに、OSSとオープンスタンダードは混同されがちであるが、同義ではない。オープンソース開発はオープンスタンダードと相互運用性のためのプロトコルの利用を奨励するものではあるが、開発のベストプラクティスは必ずしも保証されたものではない。

3つめの神話カテゴリはオープンソース・ソフトウェアの有効利用に関するものである。まず、著者らはOSSと独自ソフトウェアのハイブリッド開発モデルを妨げるものは何もないことを強調している。それどころか、OSSが広く使用されており、数々の利点もあることを考えれば「開発現場からオープンソース・ソフトウェアを締め出す」というのは現実的ではないだろう。また、提供が増えているにもかかわらず、「企業が必要とするすべての機能を実現するオープンソース・ソリューションをみつける」というのはまだ困難である。

他のOSSの利用に関連した神話である「オープンソースは無料であるが、テクニカルサポートもない」という認識についても議論されている。OSSの採用には、堅固なセーフティネットが欠かせない。大規模な企業向けソフトウェアのプロジェクトや複雑な統合ではなおさらである。これにはそれなりのコストが掛かるが、同時にオープンソースの利用が自己責任ではないことを意味している。高まる要求に応える形で、テクニカルサポート、統合、ライセンス許諾の支援に特化した企業があり、OSSの採用において認識されているリスクはかなり低減されている。 

著者らはオープンソースの採用は避けがたいものであるが、企業はその導入を制御し、戦略を策定することが可能であり、また、それを実行すべきである、と締めくくっている。そうしなければ、オープンソースは「適切な計画と検討がないままに企業に入り込んできてしまい、その管理は非常に難しくなってしまう」というのだ。

原文はこちらです:http://www.infoq.com/news/2008/08/10-myths-about-oss-in-business

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