Akamai(リンク)は2008年の第四四半期のインターネットの現状に関する、四半期報告書をリリースした。Akamaiは、すべての国を越えてインストールさ れているエージェントを使用し、インターネットのトラフィックをモニターし、いくつかのドメインでの発見を報告している。それは、つまりセキュリティ、 ネットワークおよびWebの機能停止、インターネットの透過に関するものである。
セキュリティ
2008年の第四四半期では、インターネットのアタックは193ケ国が起源であった。2008年第三四半期の179ケ国と比較すると、8%の 上昇である。アタックの上位3ケ国は、アメリカ、中国、スウェーデンであった。面白いことに、スウェーデンベースのアタックは、第三四半期の4%から 11%近くまで上昇した。Akamaiは、たいてい起こるように、各四半期で「演壇」の占有者が代わることを予想している。
国名 | 第三四半期 (%) | 第四四半期(%) | |
1 | アメリカ | 19.68 | 22.85 |
2 | 中国 | 26.85 | 19.30 |
3 | スウェーデン | 3.86 | 10.67 |
インターネットにアタックする常連の上位10ケ国には、アメリカ、中国、台湾、韓国、日本、ロシア、ドイツ、ブラジルがある。上位10ケ国で、すべてのアタックの75%を占める。
Akamaiは、アタックを受けている20,000以上のポートを調査し、トップテンは以下のとおりである。
ポート | 説明 | 第四四半期(%) |
445 | Microsoft-DS | 22.96 |
80 | WWW | 14.51 |
139 | NetBIOS | 11.56 |
22 | SSH | 10.78 |
135 | Microsoft-RPC | 7.15 |
1433 | Microsoft SQL | 2.46 |
8000 | Multiple app. | 2.14 |
5900 | VNC Server | 2.07 |
7212 | GhostSurf | 1.93 |
25 | SMTP | 1.89 |
ほぼ同様にすべての曜日でアタックが起こったが、月曜日と金曜日は15%アップであった。四半期で最多の日は、群を抜いて12月5日であり、平均的な日と 比較してみると、アタック数は4倍を記録し、Microsoftが大規模な追加的なセキュリティアップデートを発表したAdvanced Notification(リンク)に次ぐ。他の多くのセキュリティアップデートのように、これはコンピュータで公開されており、パッチの提供がない脆弱性を利用し ようと考えている人びとによる、アタックの波の引き金となった。
ネットワーク
12月19日、地中海にある主な海中ケーブルが切断され、中東およびインドのトラフィックに影響を及ぼした。影響をまともに受けた国々は、エジプト、イン ドそしてサウジアラビアである。1週間後にケーブルは修復されたが、別の場所で再び分断された。ネットワークの切断による、停止は合計すると2週間以上に 及んだ。衝撃を和らげるため、Verizonは大西洋をまたいでアメリカそして太平洋を渡り、影響を受けた地域へとトラフィックを決めた。
ソーシャルネットワーキングサイトの多くが、機能の停止を被った。もっとも被害を受けたのはTwitterであり、2008年のダウンタイムを示したグラフ(Pingdom(リンク)による)を以下に示す。
多数の場所にインストールされていた海底ケーブルが、「インターネットのハブ」としてのアメリカの地位を変えた。こんにち、アジアを起源とするトラフィッ クの54%が、アメリカを経由するものだが、10年前は91%であった。同様にアフリカは、現在6%であるが、10年前は70%であった。
インターネットの普及
インターネットの普及を計測するには、固有のIPアドレスの数によって判断できる。この数は、世界的に見ると1年かけて28%上昇した。アメリカがその首位である。
国名 | 固有IP | 対前年比(%) | |
世界規模 | 401,285,817 | +28.38 | |
1 | アメリカ | 114,123,038 | +24.13 |
2 | 中国 | 40,130,543 | +33.08 |
3 | 日本 | 27,659,076 | +13.98 |
上位10ケ国の最下位の国はブラジルであり、IPの数は、8,935,698で、対前年比38.17%の増加である。
スカンジナビア諸国で、一人当たりの固有IP数で首位に立っているのはスウェーデンの0.46であり、ノルウェーの0.42が後に続く。驚くのは、第三位 のイギリス領ケイマン諸島の0.4%であり、それはフィンランドやアイスランドの0.39%を上回る数字となっている。アメリカは0.38で第六位であ る。
別のおもしろい統計は、平均接続速度に関するものである。15 Mbpsで韓国が首位であり、世界平均の10倍である。
国名 | Mbps | |
世界規模 | 1.5 | |
1 | 韓国 | 15 |
2 | 日本 | 7 |
3 | 香港 | 6.9 |
4 | ルーマニア | 5.7 |
… | ||
17 | アメリカ | 3.9 |
高速ブロードバンドの可用性ということになると、順位は多少変わる。
国名 | % > 5Mbps | 対前年比(%) | |
世界規模 | 19 | +21 | |
1 | 韓国 | 69 | +7.3 |
2 | 日本 | 54 | +21 |
3 | ルーマニア | 45 | +124 |
4 | スウェーデン | 39 | +25 |
… | |||
9 | アメリカ | 25 | +27 |
現代のインターネットに関する、別の興味深い統計については、 Akamai/The State of the Internet(リンク)にアクセスしてもらいたい。