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2タイプのアジャイル文書 ― 2種類しかない

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原文(投稿日:2009/8/12)へのリンク

アジャイル マニフェスト には、 “動くソフトウェアが、どんな文書よりも理解しやすい”とある。このおかげで、アジャイル プロジェクトでは、文書は、要らないと信じられるようになった。アジャイルを批判する人たちは、その方法論の弱点を示すのに、アジャイルの少ない文書を指摘する。Ron Jeffries氏は、アジャイルでは、文書はいらないとか、少なくていいとは言っておらず、正しい文書化に力点を置いている、と言う。彼が言うには、

XPに対する最も一般的な非難の1つも、真実でない。我々が、文書化は、悪い考えだ、と言っている、と人々は誤解しています。 XPは、最も効果を上げるために、会話を重要視しているのです。 我々の文書化に対する忠告は、この単純な事実から出てきたものです。

同じような趣旨で、Eelco Gravendeel氏は、 アジャイルには2種類の文書化しかないと言っている,

  • プロジェクトで働くチームメンバ全員が必要とする文書 – 理想の世界では、チームは、1箇所に集まり、すべての知識が共有され、直接伝達される。しかし、チームが分散していて、情報を伝達する際は、文書を書き、音声/ビデオ電話で文書を補うのが、有効です。チームで ユビキタス言語を話したり、 同レベルの理解がいる時に、最低限の共通文書セットがチームに必要です。

Eelco氏は、製品開発を支援するために書かれている、多くの文書は、プロジェクトが終わってしまえば、捨てられてしまうので、もっと注目する必要がある、と言う。彼によると、

製品開発プロセスを支援するのみの目的で書かれた文書は、プロジェクトが終わり、製品が引き渡された途端に、捨てられるものであることを認めるなら、そのような文書を、いつも期限を守り、完璧にする、という強い欲望を抑えることができ始めるだろう。まさにこのために、文書を書くことは、時間がかかる、従って高価な仕事なのである。単に意図を伝え、あるいは記憶の補助として、書いておく必要がということを認めるなら、ペンと紙、ホワイトボードに書いた図を撮った写真、コースタの裏に書いた落書き、絵コンテなどは、この目的に十分である。
  • 製品と一緒に出荷される文書 - これらの文書は、製品引き渡しの一部であり、あらかじめ顧客としっかりと決められたものである。典型的ななものに、

  1. ユーザマニュアル
  2. デプロイマニュアル
  3. 保守マニュアル(ソフトウェアを操作するために)
  4. 技術文書(コードベースを保守するために)など

これらの文書にさえ、Eelco氏は言う、

製品とどの文書が出荷されるかに同意しても、文書の形態については、まだ独創的にできる。長ったらしいユーザマニュアル書く代わりに、もっとweb2.0の技術を使って資料を録画し、スクリーンキャストにすることもできる。このほうが、(統計的に約10倍安い)一般的に安いし、実際に使われもする。

このように、文書には2種類あり、ひとつはチームを助けるため、もう一つは、最終製品と一緒に出荷されるため。もしアジャイルチームが、この2つの範疇のいずれにも入らない文書を用意しているなら、よく注意すべきである。大抵の場合、そのような文書は、チームに不要である。

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コミュニティコメント

  • どんな文書よりも理解しやすい?

    by 康彦 山本,

    スパムの可能性があると認識されました。モデレーターが確認し問題がなければ24時間以内に公開します。その際あなたへの通知は行われませんのでご了承ください。

    冒頭部分が、

    「アジャイル マニフェスト には、 “動くソフトウェアが、どんな文書よりも理解しやすい”とある。」
    と訳されています。

    その原文は、

    「Agile Manifesto suggests “Working software over comprehensive documentation”.」

    となっており、 Agile Manifesto の一節をそのまま引用していて、 「どんな文書」 とか 「理解しやすい」 とかに該当する言葉は入ってないと思います。



    Agile Manifesto の引用部分は 「包括的なドキュメントよりも、 動作するソフトウェア (のほうに価値を見出している)」 (括弧内は、ここに引用されていない Agile Manifesto の文章 "Through this work we have come to value:" から補う)、 といったような意味ではないでしょうか。 価値がある、 重要である、 と言っているだけです。 実際に動いているソフトウェア (のソースコード) は、 自然言語で書かれた文書よりも、 いつでも必ず理解しやすいはずである、 などと言っているわけではないと思います。

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