Mike Kavis氏が、SOA instituteに書いている記事で、SOAを実装する成功要素として、人、プロセス、技術そしてビジネスの4つを上げている。氏は、よいマネージメント戦略とは、これらの各分野での、重要な成果物を作り上げるロードマップを作り、それを伝達することである、と信じている。
彼の所見は、成功したSOAの実装に対するSOAコンソーシアム コンテスト の勝者達にみられる特徴に基づいている。
1. 重役クラスの強いコミットメント
2. SOAから生まれる価値のビジネスを教育する
3. 卓越した研究拠点を作る
4. 非常に明確なビジネスサービス
5. サービスの完全性
6. しっかりした品質保証
7. 長期的なROI
8. 本質的な価値の提供
氏は、4つの要素が、SOA取り組みの成功にいかに影響するかを詳細に吟味している。
人
氏は、組織的な準備レベルを評価することを重要視し、SOAのロードマップを作成するための効果的なコミュニケーションとキャンペーン戦略を決定するために、組織が自問しなければならない重要な質問の例を概説している。
要するに、コミュニケーション戦略のある、組織的な変革を管理する計画を作成することが、もっとも決定的なことである、ということだ。コミュニケーションの破綻と変化への抵抗がSOAの実装を阻害する最大の要因である。
プロセス
彼の意見では、SOAの取り組みが始まると、開発中の様々なプロセスやサービスを管理するために、効果的な統制戦略の必要性が、増してくる。
大抵の場合、既存のプロセスは、SOAの取組を支援するために調整が必要になる。システムがSLAを実施し、満足していることを確認したり、ビジネスは、作りそしてデプロイしたサービスから価値を得ていることを確実にするために、そして再利用、市場リリースまでのスピード、コスト削減などの設計目標が達成されているかを確認するために、主要なメトリックスを測定することが非常に重要である。
技術
氏によれば、無数の技術的な特性が構成要素となって、SOAは実装されるが、プラットフォーム、ツール、セキュリティなど色々な側面を取り扱うわけである。多くの技術階層の各層を実現する計画とこれらを統制するマスタープランを持つ必要がある、と氏は忠告する。
多くのSOAの実装には、ビジネス・プロセス、ビジネス・ルール、データ サービス、セキュリティなどの、アーキテクチャのいくつもの層において、技術専門家が必要である。多くの異なるリソースから広範囲のスキルが要るだけでなく、同時に実装される必要のある多種多様なツールを加える必要があるだろう。
ビジネス
最後にとても大切なこととして、氏は、SOAの実装の理由は、主要なビジネス目標を実現する支えでなければならない、と言っている。
目標を決め、管理し、投資する価値を説明することが、SOAの実装を成功させる主要因である。ビジネスは、全体のロードマップとともに、各実装のライフサイクルに従って、遂行されなければならない。
氏は、結局のところ、SOAの実装がビジネス価値を提供できたかどうかによってのみ、成功したかどうかが決まる、と結論している。
SOAの実装を管理するには、人、プロセス、技術そしてビジネス成果を対象とする戦略が必要である。非常に強く推奨されるのは、マネージメント戦略が明確な ロードマップ を基づいて行われることで、そのロードマップは、ある決められた期間の内に、SOA実装の目標と成果をしっかり計画したものでなければならない。