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MySpace,標準負荷サーバ 150 台をソリッドステートドライブ技術でリプレース

| 作者: Carlos Armas フォローする 0 人のフォロワー , 翻訳者 吉田 英人 フォローする 0 人のフォロワー 投稿日 2009年12月20日. 推定読書時間: 5 分 |

原文(投稿日:2009/12/14)へのリンク

MySpaceFusion-io は先日,両社がデータセンタの運営コスト低減に協力して取り組んでいると発表した。MySpace は標準負荷サーバの 150 台を Fusion-io 製 ioDrive ソリッドステートディスク でリプレースし,高負荷サーバの台数を 80 台から30 台に削減した。その結果,会社全体で サーバの設置面積の 51% 削減を達成した,と最近発行した白書で報告している。さらにその白書によれば,残った 1,700 台の 2U サーバについても,現行機の使用期間終了を待って順次リプレースする予定である。

Fusion-io は 2009 年 3 月のプレスリリースで,同社の最新のソリッドステートドライブ(Solid-State Drive : SSD) を 定常 I/O 速度 1.5 Gバイト/秒の条件下でベンチマークした結果として,320GB のユニットでの 読込 I/O が 186,000 IOPS (I/Os Per Second, 毎秒 I/O 数),書込 I/O が 167,000 IOPS に達したことを報告している。ちなみにローエンドの SATA ハードディスクドライブ(HDD) の性能は 約 70 ランダム IOPS,ハイエンドの SAS HDD モデルならば 300 ランダム IOPS 程度まで可能である。この SSD ユニットは PCI Express (Peripheral Component Interconnect Express,PCIe)カードとして構成されている。HDD のアクセス時間が 4.5 ミリ秒(4,500 ms) であるのに対して,このユニットの遅延時間は 50 ms にも満たない。

SSD はここ数年間で急速に進歩していて,すでにある種のアプリケーションに関しては HDD よりも優秀である,と言える水準に達している。その鍵となる SSD の長所は次のようなものだ。

  • 低消費電力 - 同レベルの HDD が 6 ないし 10W 必要とするのに対して,サーバ用 SSD の使用電力は約 3W である。
  • 高速なシークタイム - 先に説明したように,SSD のシークタイムは,ランダムアクセスにおいて HDD より1桁以上高速である。HDD が平均 4,500 ms 程度であるのに対して,SSD のシークタイム は 100ms 程度だ。
  • 高信頼性 - SSD には動作部品が存在しないため,ハードウェア故障が HDD よりはるかに少ない。公表されているSSD の平均故障間隔(Mean Time Between Failures : MTBF) が約 200 万時間であるのに対して,HDD はその 1/6 程度の 30万時間である。
  • 静粛性 - SSD の動作時は完全に無音である。これは HDD では望めないことだ。

SSD の採用を阻む最大のハードルは,しかしながらその価格にある。64 Gバイトの SSD ストレージのコストは,現在でも同サイズの HDD のおよそ4倍である。その一方でデータセンタの冷却と電力使用量への関心が高まっていることから,Arts Technica 社の Jon Stokes 氏は,HDD に対する SSD の稼動コストの低さによって両者の総合的なコストが以前より接近している点を指摘している。さらに氏は次のように警告する。

すべてのデータセンタが MySpace のように,ハードウェア集約化によるコスト削減を実現できるとは限りません。ソーシャルネットワーキングサービスのプラットフォームとしての MySpace の本質は,膨大な数の並列的接続を持った大規模データベースです。MySpace のエンジニアたちの主張によると,データベースの ioDrive でホストされた部分は,RAM ドライブにキャッシュされた場合と同程度の速度で動作します。前述の SSD に関する議論への参加者のひとりとして言うならば,SSD は現在の価格レベルでもすでに,容量的制約よりも性能的制約のあるデータセンタには非常に有効です。そして MySpace はこの性能的制約の陣営に分類されると考えられるのです。

Amazon Web サービスチームの James Hamilton 氏は,SSD の利用を正当化するためには消費電力の削減だけでは不十分である,と反論する。氏は SSD を,その非常に高い IOPS 値の面で,あるいはデータをディスクに記録できずに主メモリ(RAM)キャッシュでの保持が必要な場合において,ハードディスクを後継し得るすぐれた技術である,と評価している。主メモリは電力集約的であり,さらに現在もハードディスクや SSD に対して相対的に高価でもあるので,そのような用途に SSD を適用することには大きな意義のあることだ。ただしすべてのデータに対して SSD が必要なわけではない。氏は自身の記事 "すべてのディスクを SSD に置き換えるか?" でその理由を説明する。

私がこれまでに関与したすべての企業では,ディスクに格納されている永続的データのほとんどがコールド(定常的で更新されない)なものでした。セキュリティや監査のログ,バックアップ,ブートディスク,アーカイブコピー,デバッグ情報,参照頻度の低い大規模なオブジェクトなどです。極端に高度なアクセス時間SLA(Service Level Agreement) がない限り,コールドデータのフラッシュディスクへの保存には意味がありません。この種のデータは IOPS 主体というよりも容量主体であり,それに必要な容量を確保するためにはフラッシュは高価すぎるのです。

リプレース対象がハードディスクストレージの全体か部分的かに関わらず,SSD 技術はデータセンタ運用の武器として優秀なツールである。技術の進化と成熟によるストレージのユニット単価の低下に期待する部分も大きいが,SSD はその優れたスループットと信頼性ゆえ,I/O負荷の高いハードディスクのリプレース手段としては理想的なものである。

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