Rubyを使って多くのスマートフォンプラットフォームのネイティブアプリケーションを開発することのできる、Rhodesフレームワークを推進しているRhomobileが、Rhodes 1.5をリリースした。Rhodesアプリケーションは一度コードを書けば、ほぼ全てのスマートフォンプラットフォームで動作させることができる。現在、iPhone、BlackBerry、Windows Mobile、Symbian、Androidがサポートされており、将来IntelとNokiaのMeeGoや、PalmのWeb OSもサポートする予定である。
HTML 5が姿を表しつつある今、なぜネイティブアプリケーションなのか? 我々のこの疑問に、Rhomobile CEOのAdam Blum氏が答えてくれた。
我々はHTML5が気に入っていますし、RhodesベースのネイティブスマートフォンアプリケーションのビューとしてHTML5を使うこともできます。ですが、HTMLでは表現できない、デバイスの機能を活用した、ローカルにインストール可能なネイティブアプリケーションのニーズは常にあります。また、Rhodesフレームワークの自動データ同期サポートにより、オフライン機能を持ったアプリケーションをより簡単に作れるようになります。優れたブラウザを備えたiPhoneアップストアの成功は、ユーザがスマートフォンにネイティブアプリケーションを求めていることを物語っています。
Rhomoileはブログで、Rhodesと、PhoneGapのような他のフレームワークとの違いについて説明している。
- Rails風の自動生成機能を備えた、スマートフォン用のMVC(モデル、ビュー、コントローラ)フレームワーク。
- オフライン機能を簡単に組み込むことができる、オフラインデータ同期機能。
- 開発を補助するRhoHubホスティングサービス。これにより、開発者はSDKをインストールする必要がない。
Rhodesを使ったアプリケーションは、GUIはHTMLとJavaScript、それ以外はRubyを使って書かれることになる。RubyGemを使うこともできる(ネイティブ拡張を備えたGemは当然動作しないが、Rhodesはnet/http、JSON、REXML、crypt、opensslのようなネイティブGemをサポートしている)。
ネイティブアプリケーションからは、GPS、PIMコンタクト、カメラといったWebアプリケーションからアクセスすることのできない、様々なデバイスを利用することができる。
最新リリースであるRhodes 1.5では、"Android用のジオマッピング"や"iPad用の画面解像度"のようないくつかの改善がほどこされ、またスプラッシュスクリーンがサポートされた。
RhodesはGPLライセンスの下で無料で使用できる。また、1アプリケーション500ドルのライセンスを購入することもできる。Rhodesで構築されたアプリケーションは、この一覧で見ることができる。例えば、WikipediaのiPhoneアプリケーションはRhodesを使って開発されており、iPhone用にObjective Cで書かれた彼らの以前のモバイルアプリケーションの、約20%のコード量だという。