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ソーシャル BPM は存在するか?

| 作者: Boris Lublinsky フォローする 1 人のフォロワー , 翻訳者 吉田 英人 フォローする 0 人のフォロワー 投稿日 2010年5月27日. 推定読書時間: 5 分 |

原文(投稿日:2010/05/19)へのリンク

Clay Richardson 氏は ソーシャル BPM を次のように定義している。

ソーシャルの技術と手法の採用によって開発,改良されたプロセス

プロセス Wiki や プロセスマッシュアップ,BPM-as-a-Service (サービスとしての BPM)などの BPM スィートに対して,ソーシャル BPM が新たな波をもたらす,という氏の見解は,Web 上での数多くの活動の発端となった。

EbizQ で始まったソーシャル BPM の議論では,数多くの回答が示された。

Michael zur Muehlen 氏によるものは,

ソーシャルとはコンテキスト,すなわち,それなくしては合理的なワークフローが存在し得ないようなリッチなデータポイント環境の提供に関するものです。その課題は,ソーシャルネットワークと非構造データの両面から,このコンテキストを活用することにあります。

また Theo Priestley 氏の意見では,ソーシャルアプローチは次のような結果をもたらすという。

[ソーシャルアプローチは] BPM,CRM,Case,ECM といった複数の規律を収束させるでしょう。これらの間に,ベンダが私たちに信じさせようとしているよりも共通部分の多いことが明らかになるからです。単純なソーシャルメディア型アプリケーション,という考え方を越えて,自分自身の想像力がもたらすものに目を向けてください。

氏の解釈によるソーシャルアプローチとは,透明性,容易なコラボレーション,独善性の破棄などといった変化の仲介者であり,21世紀型 BPM への道筋を提供するものである。

一方で Tom Allanson 氏の説明では,

ソーシャル BPM の基本は,集合的ネットワーク環境を利用した協調的ビジネスプロセス管理です。コアグループの排他性を損なうことなく,BPM アクセスと意思決定の対象をパートナーにまで拡張し,外部パーティを選択するためのものなのです。

また Rashid N.Khan 氏によれば,BPM が企業効率を最大化するものであることに変わりはないが,ソーシャルネットワークを用いたビジネスユーザの取りまとめにその特徴がある,という。

プロセスとは人に関するものであり,人は複雑な方法で互いに対話する社会体存在です。ソーシャルメディアが誕生する以前においても,BPM はソーシャルな存在でした(あるいはそうあるべきです)。BPMS が発明される前から BPM が存在していたのと同じで,単に私たちがそれに気付かなかっただけなのです。ですから今,BPMS とソーシャルメディア技術を組み合わせたことは,前から行っていたことを大きく改善するためにその技術を用いた,というのに過ぎないのです。

最後に Greg Carter 氏は,

.. ソーシャル BPM の "ソーシャル" とは,コラボレーションや場当たり的なプロセスを超越し,さらにはコミュニケーションをも越えるものなのです ...- ソーシャル BPM は,リッチで重要なコンテキストを備えたフレームワークであることが必要です。単にソーシャルメディアを新たなブロードキャスト手段として使用する,ということ以上の意味としてのソーシャルメディアでは - 接続されるネットワークに対してコンテクストを提供することが必要です ... ソーシャルコンピューティングと BPM 技術は本来,相互に補完するものなのです。ソーシャル BPM も BPM です - 同じプラットフォームでプロセスを管理し,実行することに変わりはありません - しかし,リアルタイムの操作入力が追加されたことによって - それを行うための,より迅速で効果的な方法が見つかるのです。

今回の議論を分析した Keith Swenson 氏は,プロセス解析結果を元に開発者が作業したプロセス実装を,プロセスのユーザから分離するように提案している。さらに氏は,BPM はアプリケーション開発の特別な形式のひとつとして見るべき,とも提案している。その上でソーシャルメディアによって管理者や顧客,役員によるプロセス設計や実装への入力が可能になることが,この開発をより効率的にしている点に注目する。

従来の BPM アプリケーションの開発にソーシャルメディアを適用することで,アプリケーションを改善できるのは確かです。これは重要なことです。しかしこれでは,従来型の BPM に対する上乗せの改善でしかありません。ソーシャルシステムが BPM アプリケーション開発を進展させるという考えには,ソーシャルソフトウエアを使って新聞を書く,という考えに近いものがあります ... [あるいは] 本の方がもっとコラボレーションに向いているかも知れません。ビジネスがソーシャルソフトウェアの利用を直接学び,他との協調性を持ちながら,実際の場で自身のプロセステンプレートを直接実行することができれば,そこから飛躍的な進歩を経験することができるのです。

Swenson 氏はさらに,ソーシャルシステムは単なるコラボレーションを導入するのみでなく,物事の本質を変えるものだ,と説明を続ける。彼の意見では,

... ブログは単に,ニュース記事をより共同作業的にしただけではなく,情報の伝わり方を根本的に変化させました。Wiki は従来の方法による書籍執筆を共同で行うためのものではなく,著者と読者の間の隔たりを取り除くものなのです。

ソーシャルネットワークは私たちの生活を深く変えつつある。すでに,知識 - Wikipedia - ,あるいはイベントやレストランなどの日々の行動 - Yelp - などを扱う分野には,広く行き渡っている。そして私たちが文章を書いたり,ソフトウェアやオープンソースプロジェクト,開発 Wiki,インターネット検索などを行うための方法は変わりつつある。ソーシャルメディアの利用は,BPM 設計や実装にも同じようなインパクトを与えるに違いない。そこで生み出されるのが新しい形式の BPM なのか,BPM 実装の新たな方法であるのか,今はまだ分かっていない。

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