GoogleはGoogle I/O 2010でFroyoと呼ばれるAndroidの7番目のバージョンを発表した。このカンファレンスの間、Androidはたくさんの注目を集め、Googleのエンジニアリング部門のバイスプレジデントであるVic Gundotra氏によるキーノートでも取り上げられた。Android 2.2は次の分野で新しい機能を搭載している。エンタープレイズ統合、デバイス管理API、性能、テザリング、ブラウザ、そしてマーケットプレイスだ。
Microsoft Exchangeとの親和性。AndroidにはExchange環境で利用しやすくなる新しい機能を搭載している。具体的には下記の通りだ。
- ユーザ名/パスワードに基づいて自動的にExchangeアカウントを見つける。
- Support for Exchangeカレンダーとの同期をサポート。
- 管理者が複数のデバイスに対してセキュリティポリシーを強制的に適用できるように改善。
- 工場出荷状態へのリセット – デバイスをなくしたり盗まれたりしたときに、大事な情報を消去できるようにするため、管理者はデバイスを工場出荷状態にリセットできる。
- グローバルアドレスリストの検索 – サーバのリストに基づいて受信者のメールアドレスを自動補完する。
デバイス管理API。多くのデバイス管理APIが改善されたり、アプリケーションの開発者から利用でいるようになった。
- アプリケーションデータバックアップAPI – アプリケーションのデータをクラウドにバックアップする。他のアンドロイドデバイスに移行した場合も、前のバックアップからデータを復元できる。
- クラウドからデバイスへのメッセージングAPI。この機能によってユーザ/システムはクラウドからデバイスのアクションを起動できる。この機能によってモバイルに対するアラートや電話への送信、双方向プッシュ同期サービスが提供できる。
- 外部記憶装置(SDカード)から直接アプリケーションをインストールできる。They can also be move from internal memory to the SD card and back.
テザリング。 Android 2.2ではアンドロイド携帯が提供するひとつのホットスポットを使って、複数のデバイスがインターネットへ接続することができる。
性能。 Android 2.2はCPU負荷が高いアプリケーションで計測した場合、Android 2.1と比べて2から5倍高速になった。それはDalvik JITコンパイラを新しくしたためだ。LINPACKベンチマークによれば、FroyoをインストールされたNexus One Phoneは37.5MFlopsに達した。Android 2.1をインストールした場合は6.5 MFlopsだ。
ブラウジングの高速化。 Chrome V8エンジンを搭載したので、JavaScriptのコードの実行がAndroid 2.1と比べて2から3倍高速になった。
ブラウザからのデバイスへのアクセスAPI。 加速度計、カメラ、音声認識や翻訳など多くのデバイスAPIがブラウザから直接アクセスできるようになった。これによってウェブアプリケーションが今までできなかった方法でデバイスへアクセスできるようになる。例えば、写真を取り、ウェブサイトへ投稿するという処理がブラウザ内で完結してできる。
Flash 10.1をサポート。 Froyoは最新のFlash 10.1に対応している。Flash 10.1は現在ベータ版だ。JITコンパイラ導入で性能改善が行われたことでCPU負荷が高いといわれるFlashアプリケーションの実行がより快適になった。
Androidマーケットプレイス。 Android 2.2の開発者とマーケットプレイスの利用者が新しい機能から下記の便益を得られる。
- Androidマーケットプレイスでのアプリケーションのデータを含むアプリケーション検索。
- アップデート – ボタンを押すだけですべてのアプリケーションを自動でアップデートできる。
- クラッシュとフリーズのレポート。 Android 2.2にクラッシュ/フリーズレポート機能が搭載されている。これによってアプリケーションの配信者へアプリケーションのクラッシュについての詳細な情報を伝えることができる。
- PCでマーケットプレイスを閲覧してAndroid端末へ直接アプリケーションをダウンロードできる。PCを使ってマーケットプレイスからアプリケーションを選ぶとそのアプリケーションが端末へ配信される。利用者は事前にサインインして、この機能を有効にするために端末をAndroidマーケットプレイスに登録しておく必要がある。
音楽管理。 すべての非DRM音楽をWindows MediaやMac iTunesからAndroid端末へ転送できる。
次に挙げるページにはAndroid 2.2の機能について詳細が紹介されている。Android 2.2プラットフォームのハイライト、Android 2.2 and developers goodiesと題したブログの記事。