BT

最新技術を追い求めるデベロッパのための情報コミュニティ

寄稿

Topics

地域を選ぶ

InfoQ ホームページ ニュース スクラムインスクール

スクラムインスクール

原文(投稿日:2010/07/16)へのリンク

スクラムは情報技術以外の分野で推進力を得つつある。スクラムインスクールプロジェクトは草の根の運動であり、年齢に応じたスクラムのカリキュラムを世界中の教育者に無償で提供しようとしている。

スクラムインスクール

スクラムインスクールは世界中の学校に無償でスクラムを提供する運動だ。この運動のアイディアは、子供たちは徐々に、自分たちが属するチームや組織にスクラムをもたらすことができる、というものだ。つまり、バンドやホッケーチーム、プロジェクトや通学している大学、そしてその後のキャリア全体の中で所属するだろう組織にスクラムをもたらすことができる。

スクラムインスクールはスクラムを教えるためのカリキュラムを作成する運動だ。カリキュラムの対象は学校へ通う世界中の子供たちだ。この強力なアイディアの背後にいて、考えを巡らしているのがMichael de la Maza氏だ。

氏によれば、

目下の目的は、教育者のグループとスクラムのコンサルタント達と協力してスクラムインスクールのカリキュラムを作成することです。このカリキュラムは世界中の教育者が利用できます。

より大きな目的は世界中の子供たちが学校でスクラムを勉強できるようにすることだ。この目的が実現すれば、子供たちはスクラムを学び、スクラムを利用し、大学やその後の社会へスクラムを身につけて進んでいく。

カリキュラムを作成し、世界中で無償で利用できるようにすることもこの運動の目的のひとつだ。スクラムを知り、利用する能力を持つ子供たちが課題を明確にしてチームとチームワークに焦点を合わせることでより良い世界を実現する。これがこの運動の究極的な願いだ。

アジャイルボストンユーザグループ7/28にミーティングを開催する予定だが、何人かの教育者がこの運動に興味を持ったため招待を受けた。教育者たちはこのミーティングでスクラムインスクールの組織者と会う予定になっている。組織者たちは10人の教育者を積極的に探している最中だ。というのは、カリキュラムを具体化し、検証し、見分してもらうために教育者の協力が必要だからだ。

スクラムアライアンスもこの運動をサポートしている。彼らはスクラムの価値あるトレーニングをこの運動に関わっている教師に提供している。

スクラムインスクールは広範囲で長期にわたる目的とビジョンを持っている。Michael de la Maza氏によれば、

スクラムを身につけてから仕事をはじめるのが、"労働の世界を変革"するための最も効率的な方法だと考えています。したがって、子供を対象にしたプログラムを開発することは、スクラムアライアンスのミッションを達成するために致命的に重要です。今から10年後、スクラムは世界中の教師によって教えられているかもしれません。

この運動に参加する時間とエネルギーのある教師は7/28のアジャイルボストンユーザグループのミーティングに参加して、この運動の組織者と会い、次のステップについて議論するのも良いだろう。

説明によると"教師"とは、公認の学校で7歳以上の学年を教えている人物のことだ。この運動の発信地はマサチューセッツ州のボストンだが、興味がある教師がどこから来ようと問題はない。

スクラムアライアンスはボストンで無料のトレーニングを提供することでこの運動をサポートしている。このトレーニングの対象はこの運動の立ち上がりを手伝おうとしている教師たちだ。参加する教師は無料で認定スクラムマスタのクラスが受講できる。

スクラムインスクールに参加する教師は下記の義務と責任を果たさなければならない。

1. 運動の組織者と連絡を取り、可能であれば7月28日のアジャイルボストンのミーティングに参加してこの運動についての議論をすること。

2. 無償の認定スクラムマスタのクラスに出席すること。

3. スクラムについて自習すること。

4. カリキュラム設計についての考えうる最良のアイディアを提供すること。

5. 作成中のカリキュラムについて、随時レビューすること。

6. 試作のカリキュラムを利用したコースを子供たちと実施して、その結果をレポートすること。

これらの義務はスクラムに関連している。従って、この運動に参加する者は、運動が形になっていくにつれて、漸進的で反復的な技法を用いてこれらの義務を果たしていくことになるだろう。また、この運動のリーダたちの支援も受けられるだろう。

 

製品バックログ

下記が現在のハイレベルなスクラムインスクールのバックログだ。

 

教師として、授業のためにレッスンのプランと教材をダウンロードしたい。

教師として、カリキュラムの使い方の学習を支援したい。

教師として、効率的な教育のためのスクラムの使い方を学習したい。

生徒として、必要な学習を支援してくれる教材が欲しい。

生徒として、効率的な学習をしたい。

生徒として、学習を効率的に体系化したい。

生徒として、素晴らしい授業を受けたい。

生徒として、対立を通じてコミュニケーションする方法を学びたい。

生徒として、時間管理の方法を学びたい。

生徒として、自分の感じ方や自分が必要とすることを公開する方法を学びたい。

生徒として、恐れずに助けを求める方法を学習したい。

生徒として、直面した問題に対する現実的な解決策を導きだすために自分の創造性を使いたい。

生徒として、下した決断を効果的に振り返る方法を学びたい。

 

組織者

Michael de la Maza氏、Gerry Kirk氏、Helen de la Maza氏、そしてDan Mezick氏がこの運動の組織者だ。Michael de la Maza氏はボストンを本拠地にして活動するスクラムの専門家だ。Gerry Kirk氏はオンタリオ州在住のアジャイルの専門家で、コミュニティの組織化にアジャイルの技法を適用することにかけてはパイオニアでもある。Helen de la Maza氏は教師であり、K-12教育の革新者だ。氏はリフォルニア州に住んでいる。Dan Mezick氏はアジャイルのコーチでありインストラクタでもある。氏はコネチカット州で活動している。

スクラムインスクールプロジェクトは大きな影響を生み出すことができるだろうか。この草の根運動に何か質問をしてみたいと思った方はスクラムインスクールの組織者であるMichael de la Maza氏にメールで連絡することもできる

この記事に星をつける

おすすめ度
スタイル

BT