GWT 2.1 RC1は、新しいテーブルやツリー ウィジェットのようなロードマップに示されているフィーチャの他に、ロギングのような当初GWT 2.2 で計画されていたようなフィーチャも含んでいる。他の重要なフィーチャとして、MVPフレームワークがある。
Cell Widget (ウィジェット)
GWT 2.1には、Cell Widget あるいは、Data Presentation Widget と呼ばれる、いくつかの新しウィジェットが加わった。現在、新しいセットには、Cell List, Cell Table, Cell Tree, Cell Browser, Cell Sampler, そして Cell Validationがある。これらのウィジェットは、何百万ものレコードを持つ大きなデータセットを見るために使うことができる。Cell widgetは、他のコンテナやウィジェットを持つのに、コンテナを作る、という従来のアプローチを使わないため、軽量である。ウィジェットは、DOMにHTMLを注入することで作成され、初期化やイベント処理が速くなっている。
Safe HTML
Cell widgetは、HTMLを注入することで作成されるので、コードにはセキュリティ脆弱性ができてしまう。 setInnerHTML
やsetHTML
のようなメソッドによって、ブラウザーが引数をHTMLとして評価するからである。これを避けるために、GWTは、Safe HTMLを導入した。これは、アプリケーションをいくつもの可能な攻撃から防御することを目指したガイドラインに従って、使われるライブラリである。
MVP フレームワーク
GWT 2.1 には、Model-View-Presenter フレームワークがあり、2つの新しい概念を導入している: Activitiy と Place。activity は、presenter に似た概念で、place は、UIの状態を保持するJavaオブジェクトである。もしactivity がplace に紐付けされていると、activity は、URLによって参照できる。
サーバーサイド Speed Tracer
GAE あるいは SpringSource TC Server Developer Editionにアプリケーションをデプロイすれば、データベースの呼び出し、メモリーキャッシュ、リソース フェッチのために、サーバー上で走っている、コードのパフォーマンスを分析するのに、Speed Tracer を使うことができる。
ロギング
GWT 2.1 は、 java.util.logging
と似たようなフレームワークを使って、ロギングのサポートを追加した。その中には、リモート ロギングも含まれており、クライアント コードが記録する時、クライントでなく、サーバーにイベントが記録される。
VMwareは、もうすぐ、新しいGWTのフィーチャをサポートするSpring Roo と SpringSource Tool Suiteの2バージョンをリリースする。