BT

最新技術を追い求めるデベロッパのための情報コミュニティ

寄稿

Topics

地域を選ぶ

InfoQ ホームページ ニュース SOA の次は何か?

SOA の次は何か?

原文(投稿日:2010/10/13)へのリンク

Joe McKendrick 氏は SOA の将来に関して,自身の新たな ポスト で次のように問いかけている。

サービス指向アーキテクチャ (Service Oriented Architecture,SOA) はどこに向かうのでしょうか? 多くの人たちが SOA を,他分野のものとの組み合わせで考えています。それは SOA が,単独ではビジネスとして立ち行かないものだからです - すなわち,ビジネスが求めているのは最新の顧客サービス,レスポンスのよい ERP システムなどであって,"SOA" それ自体ではないのです。

氏は今後の SOA の展開について,その進むべき方向をいくつか挙げている。

エンタープライズアーキテクチャへの統合Loraine Lawson 氏は SOA が,エンタープライズアーキテクチャ (Enterprise Architecture,EA) のオプションのひとつとして取り込まれていくと予想する。氏はこれを,双方にとって有益なものだと考えている - EA のツールボックスに新たなツールが加わる一方で,SOA は EA の描くより大きなビジョンから利益を得ることができる,というのだ。

クラウドコンピューティング。クラウドコンピューティングが SOA を救う,と論じる出版物は数多い。Mckendrick 氏によれば,

... SOA 対応サービスは多くの観点から見て,プライベートクラウドサービスなのです。さらに効果的なクラウドの構造には,ベースとして適度なサービス指向が必要です。

David Linthicum 氏はさらに進んで,次のような 意見を述べている。

詳しく見ればクラウドコンピューティングは SOA であり,SOA がクラウドコンピューティングである,ということが理解できます。

EAI。SOA はその初期段階から,多くの実践者によって EAI 実装に望ましいアプローチとして捉えられていた。先日の ebizQ と TechTarget によるイベント "SOA と アプリケーション統合の実践 (SOA and Application Integration in Action)" でも,この話題を取り上げたパネル "SOA による統合インフラストラクチャの構築 (Building Out Integration Infrastructure with SOA)" が用意されていた。

McKendrick 氏によると,

これはまったく理にかなったものです。なぜなら SOA の取り組む課題は,スパゲッティの寄せ集めのごとく,アプリケーションをビジネスのためにまとめ上げることだからです。

BPM。数多くの書籍が,SOA と BPM の間にある共有性と相互依存性について論じている。McKendrick 氏の意見によれば,

... ビジネスプロセス管理 (business process management,BPM) は,オートメーション化されたプロセスを分解し,再構築する能力に依存しています。

この説には特に目新しいところはなさそうだが,それがなぜ今,繰り返されるのだろうか?

... ベンダたちが,次の目玉商品を見つけようと躍起になっているからです。そのためベンダの多くが,専業的な SOA サプライヤであると喧伝したがらなくなってきました。

と,McKendrick 氏は書いている。

この種の議論は完全に人為的なものであって,実際のところ,SOA の定義あるいは再定義とは何の関係も持たない。SOA は何年か前,次のように定義されている

... エンタープライズビジネスのソリューションを設計,構築,構成する基本単位としての,ビジネスに連携した企業サービス,という概念を促進するアーキテクチャ形式。

それにもかかわらず,いまだ多くの関係者が SOA を技術プラットフォームと解釈していることが,今回の混乱の原因となっているのだ。

この記事に星をつける

おすすめ度
スタイル

BT