現在、 Java EE 6準拠のアプリケーション サーバは、数が少なく、リファレンス実装の GlassFishだけが、今でもただ一つの完全な実装である。もう二製品が現在ベータで、今年出荷される見込みである。それは、Red Hatの JBoss 6 と TmaxSoftの JEUS 7である。
IBMは、計画を公表している最後のベンダーで、WebSphere 8アプリケーション サーバーのベータ プログラムの開始をアナウンスしている。これが、最終的には、Java EE 6 の仕様をサポートするWebSphere のバージョンとなる。しかし完全なサポートは、未だで、その代わりIBMが言っているのは、「Java Enterprise Edition 6.0 の仕様の主要な部分」のサポートである。特に、
- Enterprise JavaBeans 3.1
- Java Persistence API (JPA) 2.0
- JavaServer Faces (JSF) 2.0
- JavaServer Pages (JSP) 2.2
- Servlet 3.0
- Java EE Connector Architecture 1.6
- Contexts and Dependency Injection for Java (CDI) (コンテキストと依存性の注入)
他の主要な製品である、OracleのWebLogic 12g と Fusion Middleware 12g は、両方共来年の出荷予定であるが、2009年にアナウンスされた大まかなロードマップ以来、Oracleから、ほとんど公開されたコメントは、ない。
Java EE 6は、また特別な問題を処理するために設計された、APIの完全なセットのサブセットを定義するプロファイルという概念を導入した。プロファイルの背後にある考えの一部が、潜在的な Java EEベンダーが参入する障壁を低くすることで、古いJava EEスタックのコードを少なくして、彼らがこのマーケットに入り易くしよう、ということである。これまで、導入された唯一のプロファイルは、Web Profileで、以下のAPIからできている。
- JSF 2, Facelets, JSP w.w, Servlet 3 から成るweb層
- CDI、マネージド beans そしてインターセプターによる依存性注入とコンテキスト管理
- Bean Validationを介したデータ検証と制約
- EJB 3.1 Lite が提供するビジネス ロジック層
- JTAによるトランザクション管理
- JPA 2.2を介したデータ永続化
これまでに、このプロファイルの実装が3つアナウンスされている。
Cauchoがこの世界に入ってきたことは、重要である。Resinによって、 Servletコンテナとして、Tomcatは、時代遅れなものとなる。Resinのパフォーマンスとスケーラビリティのよさは、非常に有名であるが、 Cauchoは、これまでJava EEマーケットに入ってこようとしなかった。Web Profileによって、これが可能になった、とブログの投稿で彼らは、説明している。
Java EE 6 Web Profileによって、我々は遂に、フィーチャと使用性の点で、本当に優れた、そして完全に標準準拠なResinバージョンを提供できる、という自信を持つことができました。我々は、 Web Profileによって、非常に軽量なJava EEアプリケーション サーバを作ることができます。これは、おそらく他のどのサーバーサイドJava開発の選択肢よりも圧倒的に優れており、「インストールするだけで使える」本当に開発者にとって素晴らしいものである、と信じています。
Web Profileの実装者は、それを自由に拡張できる。Resinは、拡張を行っており、Cauchoの Hessian 技術 (すなわち RMI やSOAPではない)を使って、リモーティング層を公開し、最小限の、しかし非常に効率的なJMSの実装をメッセージ駆動のbeansへのサポートとともに、提供している。EJB 3.1 Lite コンテナもまた、非同期メソッド、スケジュールされたメソッドなど更に多くのメソッドをサポート予定である。