JP Morgenthal氏は最新の記事で次のように書いている。
... クラウドは単なる誇大広告だと言っている人はより俯瞰的な視点を見失っています。ゲームは常に変化しています。これは最新の大きな変化なのです。
氏はさらに自身の視点を説明する。
計算機械はだいぶ前に既にありふれたものになりました。しかし、ソフトウエアは数年前まではまだ魔法の領域だったのです。IaaS、PaaS、SaaSというようなクラウドコンピューティングという仕組みが出現した結果、消費者は(DIY)からdo-it-for-you (DIFY)まで自分のさまざまなコンピューティングの必要に応じて利用できる環境を手に入れました。... クラウドコンピューティングによってITはPep BoysとHome Depotの領域になったのです。
クラウドへの移行は避けられない、今移行するかどうか考えなくては流れに乗り遅れてしまう、と予想して氏は自身の記事を締めくくっている。
なので、厳密に言えば、クラウドが本当に既存のIT環境を革命的に変更するかどうかは問題ではありません。多くの人にとってはこの変化は今現在現実に起こっていることだからです。問題はこのゲームの変更の中で自分の役割を見いだせるか、それともこの変化が失敗すると信じて今のままでいるかです。
このように考えるのは氏だけでない。アメリカ合衆国連邦CIOVivek Kundra氏によれば、合衆国政府は全速力でクラウド対応をしている。氏のスピーチをブログに書いたJoe McKendrick氏によれば、政府のITに対するVivek Kundra氏のビジョンが似ているのは、
... Animotoという名のサイトです。このサイトではユーザはMTVのようなビデオを作成できます。急なアクセス増大にも簡単に対応できます。クラウドからサーバの処理能力を動的に確保するからです。"数日間で40から4,000サーバまで、ひとりのユーザも失わずに拡張できました。"
そして、この移行が本気であることを示すため合衆国政府は連邦クラウドコンピューティング戦略を策定した。この戦略によれば、
共有インフラと規模の経済を利用することで、クラウドコンピューティングは連邦政府のリーダーシップに強力なビジネスモデルをもたらす。組織は利用するITリソースの分だけ見積もり対価を払うことができる。また、要件や予算の制約に応じて利用を増やしたり少なくしたりできる。さらに、ネットワークを通じてITリソースの潜在的な能力を利用できる。ミッションクリティカルな可用性が必要なITリソースはより素早く最小限のオーバヘッドで確保できる。
JP Morgenthal氏によれば、この戦略は理解力があり、
... 公的でない組織がクラウドコンピューティングを導入するときの参考になります。この戦略はクラウドコンピューティング導入の際の考え方を強固にするための事例として有用です。ビジネス上の正当性やセキュリティへの対処法も含まれていますし、クラウドへ移行したほうがいいサービスを特定するための考え方、成功した導入事例、そしてガバナンスのモデルを提供してくれます。
クラウドコンピューティングに関する情報は膨大だが、ほとんどはクラウドプラットフォームやクラウドの実装に使われている具体的な技術についてだ。一歩引いてくラウドコンピューティングの衝撃と、ハードウエアの仮想化を遥かに超えたソリューションを提供することについて考えるときが来ているのではないか。