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MED-V 2.0 and App-V 4.6 SP1: マイクロソフトのふたつの企業向け仮想化ソリューション

原文(投稿日:2011/03/15)へのリンク

MED-V 2.0はディスクトップ仮想化を実現し、Windows 7でレガシーアプリケーションを実行できるようにするソリューションだ。App-V 4.6 SP1はApplication Virtualization向けのサービスパックだ。Application Virtualizationは企業へのアプリケーションの配置に使えるアプリケーションだ。

ボリュームライセンスとソフトウエアアシュアランスを持つ企業はMicrosoft Desktop Optimization Pack(MDOP)を利用できる。MDOPにはMicrosoft Enterprise Desktop Virtualization (MED-V)Microsoft Application Virtualization (App-V)が含まれている。MED-VはVirtual PCの最上位で動く仮想化ソリューションだ。これを利用することで顧客は仮想のWindows XPイメージの上で古いアプリケーションを実行できる。MED-Vを使えば企業はテストやアプリケーションのアップデートをせずにWindows 7にアップグレードできる。Windows XPの上で動作させることができるからだ。また、MED-Vは管理の一元化とポリシーに沿ったプロビジョニングが可能だ。

MED-V上で動作するアプリケーションはまるでネイディブのローカルアプリケーションのように見える。仮想環境上で動いているのには気づかない。唯一違うのはそのアプリケーションのウィンドウのふちが赤くなることだけだ。アプリケーションはあらゆる側面でローカルアプリのように動作する。プリントアウトやローカルファイルへのアクセス、ALT+Tabでのナビゲート、タスクバー上の表示などすべて同じだ。重要なのはレガシーなブラウザアプリケーション用に特定のウェブサイトやサブサイトが自動的にIE 6にロードされることだ。

互換性を考慮してWindows 7はWindows XPモードでアプリケーションを起動できる。しかし、この機能が有効なのは構成を管理できる個人か小さなチームのユーザだけだ。MED-Vを使えば、システム管理者はカスタマイズした仮想マシンイメージを作成し配布サーバを通じて各ユーザに配布できる。

MED-V 2.0には1.0に比べて次のような新しい機能がある。

  • 専用のMED-V配布用インフラがいらない。MED-V 2.0は既存のダウンロード配信システム(ESD)を使って配布、管理ができるようになる。これらのシステムにはSystem Center Configuration Manager (SCCM) 2007 R2以上の管理システムが含まれる。
  • MED-Vワークスペースへの流れるようなサインオン。ユーザはパスワードを保存することでMED-Vワークスペースへシームレスにサインオンできる。
  • 自動アプリケーション配信。App-Vの仮想アプリケーションを含む新しいアプリケーションのWindows 7へ配信が自動でできる。
  • マイドキュメントとディスクトップのリダイレクト。ドキュメントを開いたり、保存したり、プリントアウトするときに、れガしいアプリケーションがインストールしたアプリケーションと同じように動作する。
  • USBデバイス/スマートカードのサポート。サムデバイスやUSBデバイス、スマートカードリーダがホストとMED-V上で動作しているアプリケーション間で共有できる。
  • 新しいInternet Explorerのリダイレクトオプション。IT管理者はワイルドカード(http://*.example.com)を使ってレガシーなウェブアプリケーションをリダイレクトできる。またサイト単位(http://www.example.com/hr)やページ(http://www.example.com/hr/benefits.asp)、特定のポート(http://vpn.example.com:1234)でもリダイレクトを設定できる。
  • シャットダウン時の自動休止状態化。MED-VワークスペースはWindows 7がシャットダウンするとシームレスに休止状態になる。

MDOPに含まれるもうひとつのアプリケーションがApplication Virtualization(App-V)だ。App-Vを使うとアプリケーションのイメージを作成できる。このイメージは一元管理された配信場所からロードすることでどこにいるユーザでも利用できる。自分のシステムにインストールしなくていい。この方法の場合、アプリケーションの競合が発生しにくくなり、また、アップデートやパッチの適用も単純になり、アプリケーションの配置自体も簡単になるのでシステム管理者の負担が減る。

最新のバージョンであるApp-V 4.6 SP1には下記の新しい機能と修正が含まれる。

  • 流れるようなアプリケーションシーケンシング。App-V 4.6 SP1での改善で、シーケンサを使ったApp-V用アプリケーションのパッケージングがすばやく簡単にできるようになる。
  • RDS上の読み取り専用キャッシュのサポート。VDIとRDS環境での共有読み取り専用キャッシュの利用をサポート。
  • Microsoft .NET Framework 4.0のシーケンシング。Microsoft .NET Framework 4.0のシーケンシングをサポート。
  • 顧客からのフィードバックとホットフィックス適用。Microsoft Application Virtualization 4.6をリリースしてから見つかった問題に対処するためのホットフィックスの適用。

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