MySpaceは、Microsoftスタックという技術のせいで、また、Los Angelesに十分な才能を集められなかったために、Facebookにその地位を奪われたと言う人たちがいる。 これは経営陣の責任であり、2006年に会社がNews Corp.に買収された時には多くの人たちが去ったとも言われている。
CEOのMike Jones氏は、LeWeb2010でRackspaceのRobert Scoble氏のインタビューに答え、MySpaceはかつて1億5000万人のユーザがいたが、2010年12月には1億3000万人になったと述べた。そうこうしているうちに、MySpaceの訪問者数は14.4%減少し、1月と2月で7300万人から6300万人になった。Comscoreの The 2010 U.S. Digital Year in Reviewによると、昨年のMySpaceの訪問者数は27%減少し、滞在時間は50%少なくなった。この流れが続けば、MySpaceはソーシャルスペースの中の立場は小さなものになるだろう。Scoble氏はMySpaceの衰退を説明する2つの主な理由を挙げた。1つは、Microsoftスタックという使用されている技術であり、もう1つはLos Angelesというビジネスの場所だ。
Scoble氏が言及したMicrosoftスタックの主な問題は、「1億人規模のユーザが使うようには作られていない」ことだ。Stack ExchangeとPlentyOfFishというMicrosoftの技術で構築された2つのウェブサイトの成功に関して、「これらは2つの注目に値する例外」であり、「MySpaceが以前そうであったような規模の会社(5000万人以上のユーザ)ではない」とScoble氏は述べた。また、MySpaceのインフラストラクチャについてはひどいものだと指摘した。
MySpaceで働く人たちが私に言いました。このインフラストラクチャは、「拡張するために何百ものずさんなプログラムが書かれ、誰も触りたくないもの」であり、完成させようとする能力をダメにするものです。
Scoble氏によると、MySpaceのCEOであるMike Jones氏がLeWeb2010のインタビューでおそらくオフレコで言ったことは、使用されている技術は変化に抵抗するものだということだ。
カメラを止めて答えました。MySpaceでは新しい機能を実際に動くようにしたり、劇的に新しい経験をさせたりするように技術を変えられないのです。
Scoble氏が挙げた2番目の理由は場所だ。Los Angelesには、大規模なウェブサイトを構築するのに必要とされる才能が不足していた。
Los Angelesには「ウェブスケール」の会社がありません。そして、Los Angelesは大きな場所なので、街中をドライブするのに何時間もかかります。Palo AltoやSan FranciscoのSouth of Marketのように、素晴らしい才能のベースを作り上げた1つの地域ではないのです。
Facebookが現れた時に、Los Angelesのこの場所がMySpaceの失敗を決定的なものにしました。FacebookはGoogleや他の企業から大勢の能力のある人材を採用しました。この専門技術によって、Facebookは規模を拡大し続けるだけでなく、新しい機能を追加していきました。
予想通りに、Scoble氏の投稿には非常に多くのコメントが寄せられた。HighScalability.comの作者であるTodd Hoff氏は、MySpaceの問題は使用されている技術によるものではないと考えている。
スタックは、本当の問題ではありません。ほとんどばかげています。Windowsや.Netなどを見てください。これらは正しく使えば、非常に大きな拡張性を持っています。FacebookはLAMPで始まりましたが、途中全てを変えたので、最終的にまだLAMPを使っていると言うのは難しいほどです。TwitterはRoRで同様の経験をしました。特定のニーズに応えるために、触れるものすべて変えていかなければ、この規模で存在することはできません。
Hoff氏は、この問題は特にマネージャなどの人に関連しているものとして見ている。
技術を重視しないマネジメントチームによって買われたのでしょうか? つまり、開発、リリース、設計の決定が信じられるものであったかどうかということです。中心となる能力は、第三者に任されているように見えました。問題を直接扱う代わりに、問題を解決するためにSANのような技術が持ち込まれました。これらは両方ともひどいものです。何であれあなたを成功させるものは、あなたが完全に持っていなければなりません。たぶん技術の会社よりもむしろ、「エンターテイメント」会社であることは、そのようなアプローチを助長させました。しかし、再びオーナーシップとマネジメントのできる会社へと戻るでしょう。マジシャンでもなければ、そのように窮屈な場所で才能を生かせないということを皆忘れているようです。
Gregg Le Blanc氏がScoble氏の投稿にコメントした。
MySpaceは、MIX06でMicrosoftに切り替えた理由について基調講演を行いました。MySpaceが言うには、Microsoftは基本的に2/3のサーバー(246 -> 150)で同様のユーザ負荷を処理でき、6500万人のユーザ負荷のページを扱うのに平均85%から27%へCPU負荷を減らしたということでした。 …
だから、これは人、アーキテクチャ、そして、ビジネスプランに関するものだと思います。
S Jain氏は次のように述べた。
Microsoftを非難するのは完全に間違っていると思います。(現在、.Netを扱っていないので、偏見は持っていません。) これは、MySpaceの文化だと思います。私は、LAの新興企業で働いており、MySpaceにたくさん友人がいます。私がしょっちゅう夜遅くまで働いているので、友人たちは大企業なのにどうしてそんなに遅くまで働くのかと言います。この友人たちに反感を持っている訳ではありませんが、MySpaceの文化では、10時か11時に仕事に行って、夜7時に家に帰るのです。
Scott Seely 氏が続けました。
私はしばらくMySpaceにいました。MySpaceの衰退の理由は、技術に関係することは何もありません。すべて人間の問題に関係しています。Chris DeWolfe氏とTom Anderson氏が去ってから、数多くの重要なリーダーたちが辞めていきました。また、数多くのクリエーターたち(プロダクトマネージャ、開発者、アーティストなど)は役員たちが去るのを見て、これは何か他にやってみる良い機会だと決めました。組織としての知識があまりにも素早く去って行ったことで、MySpaceは破壊されました。基本的にOwen Van Netta氏のCEOへの就任が発表された時、人々は自分たちのネットワークに働きかけ、移動し始めました。そして、その通りです。アーキテクトが新しい挑戦をしようとした時に、複雑なシステムを変更するのは困難です。リード開発者たちは新しい会社で忙しく、プロダクトマネージャたちはどこか別の所にアイデアを押しこんでいます。Facebook、Twitter、そして、他の会社も、MySpaceで起きたように上位20%の能力があっという間に去って行くならば、同じ問題が起こるでしょう。
MySpaceの衰退に関するあなたの見解はどうだろうか? Microsoftの技術は、1億人のユーザには対応できないのだろうか? 大規模ウェブサイトを作成する十分な才能がLAにはないのだろうか? 経営陣や才能を持った人たちが離れて行ったのは初期設計に責任があるのか? それとも他にあるだろうか?