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プラグイン vs HTML5についてのMicrosoftの立場

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原文(投稿日:2011/04/05)へのリンク

Walid、Scott、Somaの3名の署名が入った発表でMicrosoftはプラグインとHTML5のようなウェブ標準の対立における同社の立ち位置を明確にした。彼らは少し謙遜しながら、HTML5のクロスプラットフォームの互換性の重要さが増している一方、さらにプラグインの開発を進めていくというバランスのとれたスタンスを示した。

Silverlightが4年前にリリースされたとき、HTML5はまだ非現実的だった。標準はまだ完成にはほど遠く、Firefoxのような先進的なブラウザだけが注意を払い始めていただけだった。また、ほとんどのモバイル端末はJavaScriptをサポートしていなかった。プラグインがOS XとWindowsしかサポートしていなかったのもおかしくない。しかし、今ではすべてが変わってしまった。Microsoftの3人は次のように書く

まず、世界が変わりました。単一のデバイス(主にPC)を使う世界から、複数のデバイスを使う世界になったのです。これらのデバイスは様々な形式でウェブを体験させてくれます。今やユーザエクスペリエンスがマルチデバイスエクスペリエンス(クロスブラウザ/クロスプラットフォーム)になったとすれば、ユーザにとっても開発者にとっても標準とその標準が届く範囲が今まで以上に重要になります。 次に、ウェブ標準の成熟と進化が、かつてはプラグインが提供していたリッチな経験をサポートするHTML5に結実しました。HTML5をマーケットは幅広くクロスプラットフォームで利用しようとするマーケットの機運はさらに高まっています。Internet Explorer 9を提供するMicrosoftはこの流れの先陣を切っています。

しかし、プラグインでも標準を使った方法でもクライアント開発の答えにはなりません。一般的には開発者は単一のツールですべてをやろうとしますが、それは現実的な方法ではないことが分かっています。開発者の選択やツールは進化しつづけます。私たちはガイダンスと明確さを提供したいと思っていますが、このような決定は常にコードと顧客の究極的な要求の近くでなされる必要があるということも認識しています。現在では、プラグインとウェブ標準は補完的で、実際問題としてクライアント開発のすべての要求を満たせる記述はありません。HTML5の能力とプラグインが提供する能力のギャップを埋めるためのコードが多く書かれる一方で、プラグインは進化を続けています。したがって、今後もある程度のギャップは生まれるでしょう、収縮と乖離を繰り返すと思います。収縮は標準仕様がプラグインの技術を“キャッチアップ”したときに発生し、次の技術革新の波がこの2つの技術の境界を押し上げたとき再び乖離が生まれます。

“ふたつの境界の間を読む”必要はない。Microsoftの立場は明確だ。同社は今後もウェブ標準もプラグインも両方とも提供し、開発者が最良の選択をできるようする。コンポーネントベンダのTelerikが提供しているマーケット調査によれば、このような立場には多くのメリットがある。

ここで筆者が考える要点。ヤンキースのファンはお気に入りのチームが試合をしているとき他のスポーツには見向きもしません(マンチェスター・ユナイテッドのファンも同じ)。同じように開発者も利用しているお気に入りの技術の他には見向きもしません。HTML5とSilverlightは両方とも開発プラットフォームなのかもしれないが、それぞれ大きく異なる手法と使い、異なるユーザに訴求します。それゆえ、両者が同じ王座を巡って“競争”することはありません。

これは驚くことではないと思います。データも裏付けています。ウェブ開発者はプラットフォームとしてSilverlightを選択しません。JS、HTML、CSS、AJAXのような手慣れた技術をそばに置きたがるものです。もちろん、クロスブラウザの問題に苦しめられるでしょう。ブラウザによって“標準”の実装の仕方が異なるからです。しかし、彼らはウェブ開発に忠実であり、FlashやSilverlightは使おうとしません。

一方、SilverlightはWinFormの世界から来た人に訴求します。彼らにとってSilverlightを使うことは新しい世界への旅立ちなのだ。Silverlightはメディアを超えたプラットフォームかもしれませんが、私たちの顧客のほとんどはSilverlightをそのようなものとして利用していませんし、HDストリーミング用としては評価していません。これらの開発者はWinForms開発をしてきた開発者で、リッチな機能とシンプルな開発方法で組織の屋台骨となるアプリケーションを作ろうと模索してきた開発者でもあります。彼らは銀の弾丸を発見しました。光が差したのです。Silverlightの開花によって、LOBまで考えれば、最終的にはブラウザの偏在性とリッチな体験、オンラインとオフライン、素晴らしい言語とツール(現時点でも素晴らしいですが、さらに改善されたものが使えるようになるでしょう)というようなふたつの世界の最良の部分を享受できると思います。

Vassil Terziev氏は下記のように続ける。

Silverlightが死ぬのは、何百万ものディスクトップアプリの開発者が、JavaScriptの方がクールでSilverlightや類似の技術よりもHTML5互換のブラウザやツール、プラットフォーム上で優れた開発ができると考えた場合だけです。正直に言って私はそんなことは起きないと思います。企業でとてもよく使われるLOBアプリケーションの開発にはSilverlightのメリットがあると思います。

Microsoftに話を戻す。今年はSilverlightについてもHTML5についても大木のことが期待できそうだ。Silverlight 5のベータは来週のMIXで発表される。HTML 5向けのツールサポートも引き続き改良されていく。

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