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Agile 2011 基調講演者が発表された

原文(投稿日:2011/05/13)へのリンク

Agile 2011 カンファレンス事務局は,8月にソルトレイクシティで開催されるカンファレンスの基調講演者を発表した。

3名の基調講演者たちはそれぞれ,異なるテーマのもとでプレゼンテーションを行う。

  • Dr. Barbara Fredrickson: "肯定的感情が大切な理由 (Why Care about Positive Emotions?)",8月9日(火) AM9:00 MDT (アメリカ山岳部夏時間)
  • Kevlin Henney: "コード (Code)",8月12日(金) AM9:00 MDT
  • Linda Rising: "アジャイル思想のパワー (The Power of an Agile Mindset)",8月12日(金) AM11:00 MDT

カンファレンス議長の Todd Little 氏の説明。

Agile Alliance ではコミュニティに対して,彼らが一度その歩みを止めて,自らの組織の中で現在展開しているソフトウェア開発技術とアプローチを省みる,そのように有用なコンテントを提供すべく努力しています。技術的知識と学術的知識,そして業界経験を組み合わせた今回の基調講演者の方々は,実証されたベストプラクティスの実践経験を参加者と共有してくれることでしょう。

講演内容

Barbara Frdricksoen 博士は,人の成長および発育過程を理解する手段として,感情に関する研究を続けて20年になる。氏は同僚たちと,肯定的な感情の経験が,否定的なものに対して3倍の比率で人々の逆境克服力を高め,よりアジャイルで活力に富んだ充実した生活へと導く転換点を越えさせるものだ,ということを発見した。肯定的な感情は,まさに人の脳の働き方を変え,人間としての視野と人生観を広げるものなのだ。氏の唱える肯定的感情の拡大-構築理論 (broaden-and-build theory) によれば,この発想の転換は人々の新たな特質,スキル,リソースの発見と構築を促し,やがては彼ら自身をよりよいバージョンに向上させる。"肯定的感情が大切な理由" と題された今回の講演で氏は,これらの主張を支える科学的根拠を説明し,さらに人々をしてアジャイルな発展のスパイラルプロセスに至らしめる無意識について解説を行う。

Kevin Henney 氏は "コード(Code)" を分析する。コードとはソフトウェアであり,ソフトウェアを定義するものがコードだ。ソフトウェア機能を実現し,ビジネス価値を具現化し,理解内容を表現する。同時にそれは誤解の表現であり,変化への抵抗であり,回収不能なコストの源でもある。しかしコードという単語は,単なるソースあるいはバイナリ以上の意味を持っている。広義的なコードは,ソフトウェア開発に関わるものでもあるのだ。そこにはプログラミング文化があり,実践の原則があり,願望の宣言がある。コードが示しているのは,集団が自己統制を行うための一連の規則である。ソースコードと同じように,ソース以外のコードも変更と疑問に対してオープンでなければならない。あらゆる意味でコードとは,コミュニケーション手段であり,モデルである。今回の講演では,クラフトやアジリティの疑問から文化教養の疑問まで,コードの技術面および非技術面に関する検討を行う予定だ。

Linda Rising 氏は,アジャイルの成功の多くがプラシーボ(偽薬)効果,すなわち「よいと信じると実際によいことが起きる」結果であるのかについて,詳しく説明する。研究によれば "アジャイル思考" とはすなわち,失敗や問題を学習機会と同一視する態度,さらにどんなことでもいずれは向上できる,私たちの能力は固定されたものではなく,努力すれば発達できる,という信念を示すものなのだ。Rising 氏の講演では,作業環境内外の創造性と革新性,推定,そしてコラボレーションにおけるアジャイル思考の影響に関する情報提供が予定されている。氏の講演では,この思考に関して知られていることを説明し,すべての聴衆がよりアジャイルになるために有用な,実践的示唆の共有を行う予定だ。


Agile 2011 カンファレンスに関する InfoQ の記事については,こちらのリンク を参照頂きたい。

Shane Hastie 氏はアジャイルコーチ,トレーナ,コンサルタンとして,オーストラリアおよびニュージーランドのソフトウェア教育に携わっている。

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