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満足感と自己組織化したチーム

原文(投稿日:2011/06/29)へのリンク

自己組織化したチームで、満足感はポジティブにもネガティブにも、成果に影響を与えるのだろうか? Mark Levison氏は心理学における研究成果について紹介した。これによると、選択とコントロールは交換可能だという。It's All About Controlでは、次のように述べられている。

Psychological Science学会のジャーナル、Psychological Scienceに掲載された新しい研究によると、他者を支配する権限があることと、自分の人生を選択する権利があることには、コントロールという大きな共通点があります。この論文では、人はあるコントロールを他のコントロールと交換するのをいとわない、と述べています。例えば、もし権限がなければ、選択する権利があることを強く要求しますが、もし選択する権利があれば、同等の権限を求めないのです。
「人は本能的に、権限のない地位よりも権限のある地位を好みます。」ロンドンビジネススクールのM. Ena Inesi氏はこう言います。「同様に、選択する権利があるときには心地よく、選択する権利がないときには心地よくはないのです。」Inesi氏とその共著者らは、個人のコントールへの要求が、これら見たところ独立した2つのプロセスにある共通点かもしれないと考えました。権限は他者の行動をコントロールします。選択はあなた自身の結果をコントロールするのです。

では、人はコントロールと選択を同等に満足するとしたら、このことが自己組織化したチームにある興奮の背景にあるもの(その一部)なのだろうか? そして、もし選択する権利があることがみんなを満足させるなら、これは生産性に影響を及ぼすのだろうか? もはや同等の権限を求めないということは、もっと用意にチームをよい状態にすることができ、成果物のオーナーシップの共有を実現できるのではないだろうか?

その一方で、たいていの場合、自己組織化したチームへの移行は中間管理職を不満にする。よく言われるのは、彼らは不安を感じ、アジャイル世界での自分の新しい居場所がわからないのだ、というものだ。最近、Joe Little氏は次のように書いた

しかし、たいていの場合、中間管理職は仲間外れにされているように感じます。そう、彼らはあちこちで恩恵を目にしますが、多くの場合、自力ではありません。彼らは実際には自分で恩恵を目にすべきですが、だれもそれを自覚する方法を示してはくれません。彼らはただ説明のないまま、変化を理解し(スクラムに)適応するのでしょう。
しかし、中間管理職によく見られる感情は、「チーズはどこへ消えた?」(その本を知っているなら)です。つまりこうです。これまでは、どうやって管理するか、どうすれば成功するか、どのように進捗を見せるかについて、私は知っていました。今では、スクラムによって、私がこれまでやってきたことをみんながやるようになりました。では、私はどうすればうまく機能するのでしょう?

選択とコントロールが交換可能であると考えると、中間管理職のコントロール喪失は問題なのだろうか? 彼らはコントロールを失うが、もはや選択も与えられないので、その分喪失感を得るのだろうか? これは解決しうるのだろうか、それとも、避けられない現実だろうか? もしこれが現実であれば、コントロール喪失を埋め合わせる選択とは一体何なのだろうか? 是非みなさんの経験を教えてほしい。

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