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Tasktop Sync 2.0 - ALM リポジトリのイントロスペクション, REST ベースの成果物管理をサポート

原文(投稿日:2011/12/25)へのリンク

アプリケーションライフサイクル統合フレームワークである Tasktop Sync の最新バージョンでは,ALM リポジトリのイントロスペクションに加えて,REST ベースのアプリケーションライフサイクル成果物管理機能がサポートされる。そのバージョン 2.0 が先月 リリース された。InfoQ は Tasktop の CEO である Mik Kersten 氏に,この最新リリースの新機能について話を聞いた。

氏の説明によれば,Tasktop Sync で開発者とQAチーム間のリアルタイム接続が導入されたのは 1.0 のリリースからだ。これによってユーザは,好みのツールからの乗り換えを迫られたり,異なる ALM ツールを使っている開発チームとのギャップに苦心する必要がなくなった。バージョン 1.0 では,このマッピングを XML で記述できるのだが,Tasktop チームには,組織で使用されている ALM アーキテクチャを探し出して確認するという開発マネージャの作業を,Sync ツールの機能で補助する考えがあった。

今回のリリースでは OSLC ベースのタスクリンク機能も提供される。HP Quality Center や Bugzilla,Jira,Team Foundation Server といったリポジトリに対する OSLC リンクがこれによって実現する。さらにこの OSLC サービスを使って,IBM Rational Team Concer などの OSLC クライアントからサポート対象リモートリポジトリのタスクをプレビューすることも可能だ。

氏は Tasktop Sync 2.0 リリースの 新機能 について説明してくれた。

InfoQ: OSLC ベースのアプリケーションライフサイクル成果物リンク機能は,どのように利用されるのでしょうか?

Mik: Sync が動作するには,タスクや障害情報といった ALM 成果物をリポジトリ間で URL リンクする必要があります。私たちの製品には以前からリポジトリ間リンクが用意されていて,他のサーバにログインしなくてもリンクされた項目を参照することが可能でした。OSLC で行うのは,リンクされた ALM 成果物のプレビューをオンデマンドでブラウザ UI に提供することです。IBM の Collaborative Lifecycle Management (CLM) ツールには,この機能がすばらしい形でサポートされています。Tasktop Sync は,Eclipse Mylyn 共通データモデルがサポートする多数の ALM ツールそれぞれに OSLC アダプタを用意することで,この機能をサポートします。このリンクで対象にしているのは,Sync がサポートするユースケースの一部分に過ぎません。また,開発者や QA などのステークホルダ同士を,保証されたコネクションでリアルタイムに結び付けることを意図したものでもありません。そうではありますが,例えば要件とテストのように,別々のツールの管理下にある ALM 成果物を結ぶリッチなリンクを,手軽にオンデマンド生成するのには便利な手段になります。

InfoQ: アプリケーションライフサイクル成果物のリンク機能には,REST インターフェースが用意されています。この機能の背景にあるアーキテクチャについて,詳しく話して頂けますか?

Mik: Tasktop Sync では,すべてのインテグレーションで Mylyn データモデルを使用していて,それにアクセスするための API セットが用意されています。OSLC のサポートは,この API と OSLC-CM 準拠の REST API セットとを単にブリッジしているのです。別の言い方をすれば,Mylyn データモデルの一部を OSLC を通じて REST 形式で公開している,ということになります。OSLC-CM は一般的な Mylyn モデルよりもずっと多くのユースケースをターゲットにしています。そのため現在サポートされているのはごく一部ですが,リッチリンクのサポートに必要なものはすべて用意されています。今後は OSLC の定義や IBM CLM に実装されているような Web UI 拡張を使用して,OSLC 標準の域を越えたデータ提供を行いたいと思っています。例えば IBM RTC などのツールが UI に装備しているような,データモデルのレンダリングパーツを使ってすべての属性を,HTML ないし JavaScript としてリストする機能などが目標です。

氏はこれとは別の,ALM リポジトリのイントロスペクションに使用する新機能についても解説してくれた。Sync はサポート対象とする ALM ツール同士を接続して,そこからスキーマを抽出して表示し,変更があれば更新処理を実行する。2.0 のリリースまで,これには各 ALM ツール内の管理者ログからリポジトリスキーマを取り出して文書化し,山のようにある他の ALM ツールへのマッピングをひとつひとつ探し出す,という大変な作業が必要だった。Tasktop Sync 2.0 ではコンソールとオーサリングツールが提供されていて,組織がそれぞれ使用している ALM アーキテクチャのイントロスペクティングとオーサリングがどちらも可能である。ソフトウェア提供に関わるステークホルダたちが,それぞれ自身で選択したツールを使用できるようにすることが目標だ。
 

Srini Penchikala 氏は現在,セキュリティアーキテクトとして活動している。氏はソフトウェア開発管理において 17 年の経験を持っている。

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