MonoTouch for iOSは、世代を持つガベージコレクタSGenをサポートした。これは最近まで、完全バージョンのMonoだけの実験的なオプションだった。同時にiOS向けのメモリプロファイラもMonoDevelop IDEを通じてアクセス可能になる。
世代を持つガベージコレクタであるSGenは、Monoの従来のBoehmガベージコレクタを置き換えることになる。これはパフォーマンスの改善が期待されているが、SGenはまだ保守的なスキャンに妨げられている。将来的にはSGenは、メモリのフラグメンテーションを大幅に削減することができる正確なスタックマーキングシステムに切り替えることが期待されている。
iOSプロファイラは2つのモードをサポートしており、デフォルトはヒープ分析である。このモードは、要求またはトリガーによってメモリのスナップショットを取ることができる。トリガーは、ガベージコレクションサイクルの回数または、一定間隔の時間をセットすることができる。スナップショットの比較やメモリ内のどんなオブジェクトがルートになっているかを確認できる標準ツールが含まれている。
Performance Analysisは、統計的なサンプリングとより正確だが遅いenter/leaveイベントログをサポートする。 統計サンプリングは、アプリケーションのスナップショットを取り、サンプラーによって、それぞれのメソッドがどの程度の頻度で発生するのかをベースに、どれだけ早いかを推測する。enter/leaveイベントロギングは、それぞれの関数の開始と終了のたびに記録する。これはどこに時間がかかっているかを完全に記録するが、深刻なパフォーマンスの低下が発生してしまう。このモードはまた、オブジェクトの確保に関連するスタックトレースもキャプチャすることができる。
MonoDevelop 2.8.5とMonoTouch 5.1.1は、このツールを使うために必要である。特定のプロジェクトでは、デバッグ、プロファイリング、そしてSGenガベージコレクタオプションを有効にする必要がある。