アプリケーションパフォーマンス管理(APM)ベンダーである AppDynamicsが、3/7(火曜日)に エンドユーザー監視サポートをアナウンスした。ブラウザーのレンダリング時間やネットワーク遅延の測定機能が無料でソリューションの統合された一部として追加された。それはシームレスに既存のビジネストランザクションに統合され、トラフィックもフローマップに表示される。
End User Monitoring (EUM、エンドユーザー監視) は、顧客やアナリストからAPM製品に本質的な特徴と考えられている。しかし、New RelicやdynaTrace などの他のベンダーは既に、これらの機能を製品に持っているが、 AppDynamicsが監視できるのは今のところ、Javaと.NETアプリケーションサーバーだけである。3つ全ての製品では、エージェントを使って、監視されているシステムから戻されてくる、生成されたHTMLを修正する。修正されたHTMLには、ページ読み込み時間やレンダリング時間を記録し、それをAPMシステムに戻すJavaScriptが含まれている。これによって、システムはエンドユーザーが経験するパフォーマンスを監視でき、恐らく特定の地域やブラウザーでしか起きない問題を修正できるだろう。
市場にある古い製品、例えば、BMC Coradiant, や Tivoli ETEWatchなどは、ネットワークスニッフィング技術を使って、ネットワーク時間を測定していたが、どれもブラウザー内でかかる時間を含んでいなかった。これは、ブラウザー側での動的なスクリプト生成と共に重要性が増している。更に、これらの技術は、ネットワーク機器の追加を必要とする、 IaaS や PaaSのようなクラウドでホストされるアプリケーションを監視するのに使うことはできない。
AppDynamicsによると、彼らのアプローチの主要な差別化要因は、彼らの動的ベースライン技術であり、これがブラウザーメトリクスやネットワーク遅延、そして収集されたデータをサーバーに転送する方法を含むように拡張されている。データはJavaScriptによって集められるが、このコード片はアプリケーションサーバー上で走るエージェントによって挿入される。それがデータを集め、次の通常のリクエストでそれを送り返す。このやり方は、web bugs が通常データ転送するような、追加リクエストを生成するやり方とは、違う。動的ベースライン技術は、それから個々のステップに対する通常の応答時間を見出すので、リアルタイムで学習し、異常な動きに対して警告を出すことができる。このためにスレッシュホールドのマニュアル設定を必要としない。
更に、AppDynamics EUMは、 Google Analyticsが提供するものに似た、基本的な分析フィーチャを提供している。そのために、コール数やブラウザーあるいは地理的地域毎の応答時間を可視化できる。
EUMフィーチャは、AppDynamics Proの一部で、SaaS顧客は今直ぐ利用可能である。バージョン3.4でオンプレミス デプロイ向けに、現在3月末に入手可能になる予定である。