Visual Studio 11のニュースには、ユーザーインターフェースやプロジェクトマネージメントフィーチャについての多くの情報がある。重要ではあるが、それらは開発者が毎日直面している一番重要な仕事である、高品質な製品コードを書くということからは、ずれている。VS11はこれまでのコンシューマ製品ではない。もしMicrosoftが誰をターゲットにしているのかについて、もし戸惑いがあるとすれば、最近の公開内容を見せれば、読者に対して言い訳ができる。では、Microsoftが塹壕にいるC++開発者に、提供できる新しいフィーチャは何か?
Visual C++ チームは、C++開発者向けの新しいフィーチャのいくつかを最近強調することでいくらかの答えを提供している。最初の、最先端のネイティブC++をWindow 8 Metro アプリケーションを書くのに使うことができる。これらのアプリケーションは、 DirectX や XAML UIフレームワークを使うことができる。最適化されたコンパイラーと改善された Parallel Patterns Libraryを介して、コンパイルされたコードパフォーマンスは、改善されている、と言われている。
拡張されるISO C++11 実装
Herb Sutter氏は、更にVS11におけるC++11のサポートレベルについてコメントしている。
「本質的に全C++11標準ライブラリの完全サポート。我々は既に VC++ 2010に C++11 stdlibのほとんどを含んでおり、今ではスレッド、ミューテックス、条件変数、アトミックス、future、async、そしてこれらをただ盛り込んでいるだけではなく、 Parallel Patterns Library を動かしているConcRTランタイム上にfuture、asyncは組込まれています。ええ、我々はディレクトリやファイルへの移植性のある Boost.filesystemを基にしたドラフト-標準ヘッダーの実装も出荷します。」
C++コンパイラーは独立してアップデートされる
重要そうに、氏は全C++11フィーチャを究極的にサポートすることを Microsoftがコミットしていることを何度も言った。ドラフトは未だ進化中なので、VS11が出荷されるときには、全スペックをサポートできない。なのでMicrosoft はC++コンパイラーをアップデートするために定期的にVS11のアップデートをデプロイする予定である。
「最初見ることになるのは、Community Tech Preview (CTP)でVC++11出荷後直ぐに出荷するつもりです。それは新しいコマンドラインコンパイラーの形を取る予定です(最初はIDEへの統合やインテリセンスはありません)。それが VC++11に入れば、すぐさま新しいC++11言語フィーチャを利用することができ、その後に完全に非同期的なリリースを入手できます。」(強調は追加)
MicrosoftはVS11の追加のベータ版について何もアナウンスしていない。しかし更なる改良が期待されている。氏の非同期的なリリースに関するコメントは、開発者がMicrosoftのこれまでの複数年かかる開発・テスト・リリースのサイクルを待たずに、将来の機能を手にできる良い方法となるだろう。