Bas Vodde氏はScrum Primerの著者のひとりだ。これはInfoQ.comまたはScrum PrimerのWebサイトから入手できる。
Scrum Primerのサイトには、スクラムプロセスの概要を表した図があり、Creative Commonsライセンスのもと自由に利用できるようになっている。
最近、その図に別バージョンが追加された。スクラムプロセスをアニメで表現したものだ。
この新しい図について、Bas氏に聞いてみた。
InfoQ: スクラムプロセスのアニメ版を用意しようと思ったきっかけは?
Bas: これは本当に偶然です。私はこれまで日本でかなり仕事をしてきました。主にスクラムについて教えるためです。ある日、かぬかひでとしさんというShibuya Tracやすくすくスクラムで活動されている方が、アニメ版のプランニングポーカーのカードを持って来たんです。それは彼の自作でした。それを見て、これは本当にすばらしいと思いました。そこで、複製を作れないかたのんだんです。でも、彼は4つの画像しか持っていませんでした。私たちはカード毎に別の画像がほしかったんです。だから、アーティストが必要でした。Odd-eにいる日本のアジャイルコーチの友達にアニメの絵がほんとにうまい人がいて、彼女にたのむことにしました。彼女はアニメのプランニングポーカーのカードを作ってくれました。今では生徒とクライアントに大人気です。
プランニングポーカーのカードはスクラムをテーマにしていました。そこで、ある日、私はカードを見ていて、これでスクラム概要図が作れるじゃないかと気づいたんです。そこで、私はOdd-e Japanの同僚たちにどう思うか相談したところ、それはありだね、となりました。こうして、スクラム概要図を作りはじめました。次にどうなるか楽しみです。今のところは、ただおもしろくてクールなだけですが。
InfoQ: そのアーティストというのはどなたですか?
Bas: 日本画家の 岡本東子さんです。Odd-e Japanチームのよき友人で、いつも、いろいろなことでお世話になっています。そして、ごらんのように、すばらしいアーティストです。彼女といっしょに仕事ができて、本当に幸運だと思ってます。:)
InfoQ: その図にはどれくらいのバージョンがあるのですか?
Bas: 公開までに、レビューと変更の長いサイクルがありました。1年半ほどかかったと思います。みんな忙しく、コミュニケーションもスムーズではなかったためです。私の日本語スキルはまだひどいものですから。
最終的に、ブルー、ピンク、グリーンの3バージョンを公開しました。3バージョンができたのはたまたまです。もともとはピンク(一番キュート)だったと思いますが、私はブルーもあるといいなと思いました。そこで、ブルーもお願いしたんですけど、返ってきたのはグリーンでした。いまだに、なぜだかわからないんですけどね。でも、このグリーンもなかなか気に入りました。それで結局、3つのバージョンになったんです。でもこれで、各自好きなものが選べるでしょ :P
InfoQ: コミュニティの反応は?
Bas: 今のところ、上々です。一番多いのは「キュートだね」というものです。
個人的に気に入っているのが、ファイナンス業界で働いているアメリカの友人の反応です。これはプランニングポーカーに関してですが、彼はカードを1枚めくるたびに「オー、ノー」と言って、あきれていました。最終的には大好きだと言ってくれましたが、アメリカでは使えないようです。なかなか興味深いコメントです。私はほとんどアメリカにいないんで、ほんとにそうなのかよくわかりませんが。
InfoQ: Creative Commonsライセンスで公開しましたね。使用について何か制限はありますか?
Bas: 私たちはCreative Commonsの「表示」と「改変禁止」で公開しました。改変禁止というのは、画像を変更できないということです。それをどうにかしたい人が本当にいるのか、わかりませんが :)。表示というのは、Odd-eやScrum Primerのサイトのクレジットを表示する必要があるということです。画像の商用利用が許されているので、プレゼンなどにも入れやすいですよ。
Shane Hastie: オーストラリアとニュージーランドでソフトウェア教育に取り組んでいるアジャイルコーチ、トレーナー、コンサルタント。
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