AIDE 2.0は、C/C++のサポート、新しいデザインビュー、良くなったUI、改善したGitの統合を追加した。AIDE は、Android 上で走るAndroid IDE である。
Android IDE すなわち AIDE は、Android自体で動作するAndroidアプリケーション用の統合開発ツールだ。AIDE 2.0 は、幾つもの改善を提供し、その中にあるのは、
- Android NDKを使ったC/C++ のサポート。そのようなアプリは、Androidデバイス上またはPCまたはMac上でEclipseを使って開発することができる。Eclipseを使用して開発されたアプリケーションは、Javaアプリケーションと同様に後でAIDEにインポートすることができる。
- デザインビュー – レイアウトへの変更は、アプリケーションをビルドすることなく、デザインビューに切り替えてテストすることができる。
- 改善された UI – エディタのタブと行番号
- 改善されたGitリポジトリの統合 – AIDEは、新しいアプリケーションが作成されたときに新しいGitリポジトリを作成するオプションを提供する。
それはスマホで使用できるが、AIDEはタブレットや発売予定のIntel Atom搭載Androidノートブックのほうが合っている。InfoQ は、AIDEの共同クリエーターであるHans Kratz氏にインタビューしてもっと詳しく聞いた。
InfoQ: あなたは、AIDEは100万回以上ダウンロードされたと言いました。あなたは、実際のプロジェクトでどのくらいの開発者がそれを使用しているか予想出来ますか?
HK: 今日時点で、AIDEは120万回ユーザによってダウンロードされ、まだ30万ユーザのデバイス上にあります。ある開発者の大規模なグループでは、アプリ開発のために彼らが使う、最初の開発ツールです。別のグループは、ブラウジングや小さな変更のためにそれを使います。"重要な"開発を行う人は、Premium Keyを購入します。
InfoQ: AIDEアプリは、Android SDKのモバイル版にバンドルされています。モバイルAndroid SDKには何あるのですか?
HK: AIDEには、AndroidのJava APIを含むandroid.jarファイルとビルドプロセスを支援するいくつかのバイナリ("aapt" and "aidl")が含まれています。更にそれには、AndroidのSDKのサンプルコードから適応されるプロジェクトテンプレートが含まれています。C/C++を使ってネイティブ開発するには、AIDEは、AIDE向けのAndroid Native Development Kit (NDK)のために、更に50MBのダウンロードを必要とします。
我々はオープンソースとしてAndroidのほとんどすべてをリリースし、私たちがそれらのファイルを再配布することを認めているGoogleに非常に感謝しています。そうでなければ、AIDEのようなツールは、できなかったでしょう。
InfoQ: Premium バージョンは、約8 Eurosで何を提供してくれるのですか?
HK: Premium Keyがあると、より大きなプロジェクトの開発(> 5のソースファイル)が可能になり、Gitコミット、プッシュ、ブランチのサポートされ、Google Playにデプロイ可能なアプリパッケージの生成やいくつか他の便利な機能が提供されます。
InfoQ: AIDEは、ログファイルを見るのに、rootアクセス権が必要ですか?
HK: Googleは、アプリがAndroidのログ機能(logcat)にアクセスできるのは、セキュリティ上のリスクとして認識し、Jelly Beanからそれをロックダウンしました。。残念ながら、これはAIDEのような開発ツールでもAndroid 4.1以降のログを見るには、rootアクセス権が必要があることを意味します。もしGoogleが開発者が再びこれを可能にする方法を提供してくれたら、素晴らしいことですね。
InfoQ: 開発したアプリケーションをデバッグするためのオプションはありますか?
HK: 現在AIDEは、デバッガを提供していません。これは、我々の多くのユーザーから要求されているものです。なので我々は間違いなくそれを提供する方法を検討しています。アプリ自体が走っているデバイス上でアプリケーションをデバッグするには、いくつかのユニークな技術とUIの課題がありますが、私たちは以前同様な課題に取り組みました。ですので我々は最終的にこれを提供できる自信があります。
InfoQ: AIDEのリファクタリング機能を説明してください。
HK: AIDEは、Eclipseと他のデスクトップIDEで見ることができるものに似た、リファクタリングやコードのナビゲーションを可能にする、内蔵のカスタムコード分析エンジンを持っています。これは、Eclipseほど機能が完成したものではありませんが、モバイルデバイスの限られたリソースで充分動作するように最適化されています。依然として最も重要な日常的なユースケースが利用可能であり、デスクトップツールの品質と同等です。名前の変更(メソッド、フィールド、クラス、変数)、メッソド抽出、インライン変数は、変数の導入などがあります。更にまた、コード解析を使う"コーディング"機能があります。しかし、リファクタリングではありません。検索する方法(メソッド、フィールド、クラス変数を)、Goto定義(メソッド、フィールド、クラス、変数の)、importの整理、try-catchで囲む、オートフォーマットのコード、フィールドのsetter/getterまたはコンストラクタの生成がある
InfoQ: 将来の計画は?
HK: 最初のAIDEは、アプリ開発にJavaしかサポートしませんでした。今回のAIDEは、C/C++もサポートします。我々は、そこで留まりたいと思っていませんので、他のアプリ開発フレームワークをサポートすることを検討しています。
このユニークな IDE についてもっと知りたければ昨年のInfoQの記事 Android 上で走る Android Java IDE, AIDEに関するインタビューを読んで欲しい。ツールはGoogle Playで入手できる。