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Red Hat,OpenShift PaaSに商用パブリッククラウドサービスを追加

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原文(投稿日:2013/06/26)へのリンク

オープンソースのPaaS(Platform-as-a-Service)であるRed Hat OpenShiftに,クラウドホストされた商用版サービスの OpenShift Online が追加された。これによってRed Hatは,プライベートとパブリック両方のOpenShiftを持つことになり,最新のエンタープライズデータセンタを対象としたトップダウンアプリケーションスタックを提供する,という同社の拡大戦略にも一致する。

OpenShiftチームはブログを通じて,OpenShift Onlineの一般プレビューの終了と,サポート付き製品サービス版の提供開始を 発表した。無償利用の可能なレベルを残しながら,新たに有償の "silver plan” が導入される。よりリソース集中型のアプリケーションや大容量のストレージ,Red Hatによるサポート,カスタムドメインでのSSLなどが,これによって利用可能になる。同時にスモールおよびミディアムサイズの "ギア(gear)" – スケール単位 – の価格を20%引き下げる。プラットフォーム全体の月額費用も半額にカットされた。新しいソフトウェアパッケージで OpenShift を拡張する ためのAPIも 変更されている

今回のリリースでは,次世代のカートリッジAPIも提供されます。カートリッジをコアプラットフォームから分離することで,特別な許可や承認を必要とすることなく,カートリッジの開発や提供ができるようになります。当社ではこの分離について,これまででもっとも重要なシステムの進化であると考えています。OpenShiftを使ってエキサイティングなサービスを提供する パートナ にも,自身のアプリケーション用に機能のカスタマイズが必要なユーザにも,新たなカートリッジAPIがこの可能性を解き放つのです。

OpenShiftとは一体何なのか? それはパブリッククラウド(OpenShift Online の場合)あるいはプライベートクラウド(OpenShift Enterprise の場合)上で動作する,クラウドアプリケーション用プラットフォームである。OpenShift OnlineとOpenShift Enterpriseは,どちらも OpenShift Origin という,同じオープンソースのコードベースを使用している。アプリケーション – Java, PHP, Python, Ruby, Perl, あるいはNode.js で記述する – は,Gitを利用したワークフローを通じて,アプリケーションスタックのさまざまな部分の実行体である,一連の "カートリッジ" にデプロイされる。そのカートリッジは,ひとつ以上の "ギア" にデプロイされる。ギアはアプリケーションのランタイムコンテナだ。アプリケーションは複数のギアを使用して 水平にスケール することもできるし,2つのサイズのギア から選択して個々のギアの能力を増強することも可能だ。OpenShiftはさまざまなデータベーステクノロジをサポートするとともに,オートスケーリング,SSH経由の リモートアクセス,継続的インテグレーション用に Jenkinsのサポート などのプラットフォーム機能も備える。

Red Hatによれば,このプラットフォームに対する開発者の支持は厚く,過去2年間で100万を越えるアプリケーションが開発された。さらに現在も,毎日2,000のアプリケーションが追加されているという。すでに多数のパートナが,新しいカートリッジAPIをサポートするための開発に着手している。Red Hatはプレスリリースで,OpenShiftアプリケーションを構築し,監視する統合サービスを提供するパートナ企業を,実名を挙げて紹介している。

10gen, Codenvy, Correlsense, EnterpriseDB, Iron.io, MongoLab, New Relic, OC Systems, Zendなど,OpenShift Partner Programの一部のメンバはすでに,新しいカートリッジAPI仕様を使ったOpenShiftとのソリューション統合を開始しています。


2011年3月に初めてローンチされたOpenShift Partner Programは,OpenShiftの補完ソリューションを選択肢として提供する包括的エコシステムを,パートナと開発者に提供すべく,進化を続けてきました。

PayPalが先週,プライベートクラウドとしてOpenShiftを使用していると表明したことにより,OpenShiftはさらなる推進力を手に入れた。サンフランシスコで開催されたGigaOm Structureカンファレンス期間中,PayPal技術担当副社長のRyan Granard氏は,同社のオンプレミスでのクラウド利用について,次のように説明した

PayPalではこれをどうしているか? Red Hatの OpenShift オンプレミスPaaSを運用して,開発者用のサンドボックスだけでなく,PayPal Here – 同社のSquare対抗サービス – などのプロダクトも構築しているのです。

Granard氏のことばによると,そのツールでは,作業対象のプロダクトを選択すると "数分のうちにそれが立ち上げられ",インフラストラクチャリソースが即座に確保された上で "接続の確立したコンテナ上で起動される" のです。

PayPalでは社内的にVMwareツールも利用していますが,これらのリソースがVMware管理下にあるのか,あるいはOpenStackで管理されているのかについて,開発者は意識する必要はない,とGranard氏は述べています。

Red Hatの戦略全体において,OpenShiftはどのような位置付けなのだろう? 同社執行副社長のPaul Cormier氏は ReadWriteとのインタビューで,今後の計画に関していくつかコメントしている。

当社はRHELの改善を継続する一方で,今後10年間を,その他の基本的なエンタープライズインフラストラクチャの構築に費やすつもりです。そこで重要部分を占めるのが,当社のハイブリッドクラウド構想なのです。

当社が構築中のインフラストラクチャには,いくつかのコンポーネントがあります。OpenStackはLinuxとともに,その歯車のひとつです。もうひとつの部品がOpenShiftです。JBossサービスをさらにクラウドへ移行したいと願う企業が私たちに常々求めている,ミドルウェアの "クラウド化" を実現する手段でもあります。

第3の転機はOpenShift,続いてOpenShift Onlineを立ち上げたことです。当社はこれを純粋に,開発者のために用意しました。Red Hatとしては異例のことですが,これを始めた時点で私たちは,ビジネスモデルさえ持っていなかったのです。とにかく開発者コミュニティにとって必要なのだ,という考えでした。そして後になって,ユーザからエンタープライズ版の提供を要求された,という訳なのです。

OpenShiftがRed Hatにもたらした根本的変化がどれ程のものか,ユーザには関心のないことでしょう。ですが当社にとっては,これは新ビジネスモデルの導入に他ならないのです。

PivotalのCloud Foundry PaaSと比較しない訳にはいかない。どちらもオープンソースである上,同じようなランタイムとサービスをサポートし,プライベートPaaSの領域への積極的な進出を試みている。その一方で,いくつかのアーキテクチャ的な差異に加えて,価格モデルや配信アプローチの面での違いもあるようだ。Red Hatは基本的に(ソフトウェアライセンスではなく)サービスサブスクリプションによって利益を上げている。OpenShift Enterprise製品でも同じ計画だ。これに対してPivotalでは,Cloud Foundryの価格設定をいまだ公開していない。OpenStackを推進しているRed Hatは,PaaSからクラウドプラットフォーム,オペレーティングシステムまでのソフトウェアスタックを一社でサポート提供するという,非常にユニークな立場にある。

OpenShiftに関する詳細については,製品のWebサイト または GitHubにあるソースコード を参照してほしい。

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