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イノベーションのための時間を作り出す

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原文(投稿日:2013/07/25)へのリンク

競争力を維持するために企業は,組織内部でイノベーションを行う方法を探している。その最初のステップは,新たな製品やサービスについて考え,アイデアを議論し,概念を生み出すための時間を確保することかも知れない。そのためのアプローチには,”フルタイム"の専任チームの設置,イノベーションのための十分な時間の確保,あるいは短時間かつ集中的なイノベーションワークショップの編成など,さまざまなものが考えられる。

Jeff Gothelf氏は自身のブログに,組織内部のイノベーションチームについての記事を書いた。技術革新に専念するチームの構築が重要な理由について,氏は次のように説明している。

効率のよいチームを構成するというのは,リーンチームの成功において,人を雇うのと同じくらい重要なことです。多くの企業は,製品開発組織における個々の分野を,サービスプロバイダ - 内部的なエージェンシ(事業機関)として考えています。企業側はこれらエージェンシ(技術,ユーザエクスペリエンス設計,製品管理,等々)に対して,スタッフとしての役割と同時に,その分野での専門知識や作業能力,プロジェクト適合性に基づいたリソースを提供するリーダとしての役割も求めています。プロジェクトを人的に担う方法としては,合理的かつ効率的なようにも思えます – しかし私たちの目標は,単に作業を担当することではありません。チームを作り上げることなのです。

氏によると,イノベーションチームの実現に成功するための基準は次のようなものだ。

  • 少人数
  • 併置
  • 専任
  • 自足

少人数のチームを並べて配置することによって,自己組織化が促進されると同時に,革新的な製品アイデアの決定や創出を共同で行うことができる。チームのメンバは皆,ひとつの目標を持ってチームに専念しなければならない – 求められたことを実行可能な,多能性と自己充足性を備えたチームをともに作り上げることだ。

イノベーションに100%打ち込むことのできる人々の存在が重要な理由について,氏は次のように説明する。

ひとつのチームに専念してこそ,目的を持つ機会が得られるのです。明確な第1目標を持っている彼らは,自分たちの時間をいかに使うべきかを知っています。彼らがあるチーム - おそらくは彼らの仕事を待っている - を,他のチームのための仕事で待たせることはありません。彼らはさらに素晴らしい仕事を,さらに効率よく作り出すのです。さらには,"終わったから次へ行こう"といった態度で複数の利害関係者に対応するのとは対照的に,ひとつの問題提起に首尾一貫して取り組むことによって,革新的ブレークスルーのチャンスはより大きなものになります。– 詳細はこちら: http://www.jeffgothelf.com/blog/building-in-house-innovation-teams-small-collocated-dedicated-self-sufficient/#sthash.7dAdTVvV.dpuf

チームは時間の経過とともに変わることができる。イノベーションチームに重要なのは,そのフォーカスをチームの基準と目標に維持することだ。

時間が経つにつれてこの構造は,組織固有のコンテキストによって,企業側にもっとも都合のよいものに変えられていくことでしょう。しかしアプローチを変えたときでも,その基本となる目標は常に意識していなければなりません – チームが確実に成功を収めるため,私たちメンバには何ができるのでしょうか?

Cyriel Kortleven氏はブログに,イノベーションには時間的なゆとりが必要だ,と書いている。その中で氏は,Googleや3M,HPといった企業が社員に対して,新しいアイデアやイノベーションに費やす時間を定常的に与えている方法について説明している。さらに,新しい製品アイデアの創出にShipIt daysを使っているその他の組織が,これらの企業のようにイノベーション時間を試したいと考えるときに,注意するべき点をいくつかあげている。

  • 小さく始めて,失敗と学習のサイクルを早めること
  • 空き時間("ゆとり"を実現する)を確保するための時間を作り出すこと
  • トップから(と社員から)の関与

新たな試みに不安を感じないような文化が必要だ,今あるものを手放して,新しい何かを考えよう,と氏は呼びかける。また,効率性に関する時間的なプレッシャや,手順の詳細に対するトップからの過度なコントロールに警鐘を鳴らすと同時に,マネージメントがイノベーションをサポートし,それに費やす時間を認める必要がある,と指摘している。

氏は最後に,イノベーションのための時間を与えることで組織が手にした副次的な産物を指摘して,ブログを締め括っている。

(...) [このような空き時間の結果として],チームの発展と社員の自負心に新たな価値が加わるでしょう。

Shardul Mehta氏のブログ記事 "applying lean techniques in a big company: The Hothouse”" では,上級ビジネスリーダと製品開発チームによるビジネス上の問題解決への寄与を目的とした,アジャイルイノベーション・ワークショップが紹介されている。"ホットハウス(Hothouse,温室)" と名付けられたこのワークショップは,リーンスタートアップからbuild(構築)- measure(測定)- learn(学習)アプローチと,アジャイルのスプリントビューとレトロスペクティブを組み合わせたものだ。

ホットハウスは通常2,3日間行われます。1~3の小規模なスプリントチームを編成した上で,その2~3日の間,3時間程度(最大4時間,最小2.5時間)の"クリエイティブスプリント(Creative Sprint)"を繰り返して,具体的なビジネス問題に取り組みます。各クリエイティブスプリントの間にはデザインレビュー(Design Review)を行います。そこではチームが最後のスプリントの成果をシニアリーダに提示して,シニアリーダが建設的で実用的なフィードバックをチームに与えます。チームはこのフィードバックを,次のクリエイティブスプリントに反映するのです。

ビジネスチームと開発チームは共同で,重要なビジネス問題のごく少数を対象としたソリューションを作り上げる。

各ビジネス問題に対して,チームは,既存顧客のリサーチ,ユーザエクスペリエンスの現状,ビジネス要件,プロトタイプ,アーキテクチャマップといったサポート情報を,ホットハウスへのインプットとして取り入れます。ホットハウスに期待されるアウトプットは,対処しようとするビジネス問題や,そのホットハウス特有の目標によって違います。洗練され承認されたプロトタイプ,優先順位付けられたビジネス要件ないしストーリシステムへの影響評価,高レベルのデリバリ見通し,さらにはマーケティング情報コミュニケーション計画などの形式が考えられるでしょう。

氏はこれらイノベーションワークショップのメリットを,次のように整理している。

  • 意思決定の迅速化
  • 上位リーダシップの関与
  • すべての利害関係者とチームとのアライメントの明確化
  • このアライメントが,ホットハウス後に希望の多いベースラインとして機能する
  • 製品定義とソリューション提供を短期化し,製品の市場投入までの時間を短縮する

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