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Agile 2013ベンダ総まとめ

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原文(投稿日:2013/08/07 )へのリンク

Agile 2013が今週から,テネシー州ナッシュビルで始まっている。Agile Allianceの主催する,大規模な国際的アジャイルカンファレンスだ。今年のカンファレンスには世界各国から,過去最高となる1,725の参加者が集まった。比率としては,50%を占めるアジャイル実践者がもっとも多い。その中の15%が初参加である。興味深いのは,従業員1,000人以上の組織からの参加者が50%に達していることである。アジャイルが組織全体のスケールで確実に使用されていることを明確に示す指標だ。

今年のInfoQは,Shane Hastie, Craig Smith, Todd Charronの各氏が取材を行った。重要なセッションを取材し,アジャイルコミュニティにおける主要人物にインタビューし,アジャイルコミュニティをサポートするベンダに注目している。

以下に示すのは,Agile 2013に出展したベンダから取材した,最初のまとめである。

ASPE: ASPEは,企業全体への展開を中心としたアジャイルコーチングとコンサルティングを,世界規模で提供している。今年で3回目のカンファレンス参加になる同社では,拡張性と反復性を備えたトレーニングプログラムと合わせて,各ユーザ用のカスタムトレーニングソリューションも提供している。さらに同社は,SAFeトレーニングを9月に公開する予定だ。

CA: 同社にとってアジャイルは,目下のところ最大の成長領域となっている。今回のカンファレンスでは,アジャイルプロジェクト管理製品であるClarity Agileのデモンストレーションを行った。同社はユーザの製品開発にも参加して,デモやスタンドアップの実施を勧めている。さらに自社内でもアジャイルを実践して,製品開発の推進に役立てている。カンファレンスの直前には,バージョン13.2がリリースされた。

IBM: IBMはRational Team Concertを展示していた。開発者をおもな対象として設計された,オール・イン・ワンのALMツールだ。他のALMツールがスクラムマスタやプロジェクトマネージャによる利用を想定して,開発者をほとんど無視しているのを見て,同社ではRational Team Concertをデザインした。現時点ではSAFe,DAD,スクラム,ハイブリッドをサポートしている。またウォーターフォールモデルのサポートもあり,アジャイルへの移行中を図る組織のブリッジの役割もする。

ICON Training: ICON Trainingは大規模アジャイルに的を絞って,アジャイルトレーニングやコーチングを提供する企業だ。同社はで自身のエクスペリエンスを,SAFおよびDADであると宣伝している。同社はこの2つのアプローチを,いずれもRUPとの類似性から支持しており,どちらにおいても豊富な経験を備えている。所属するトレーナの経験と作業実績の深さ,広さを誇る同社では,ユーザにとって最適な人材を提供すると約束している。

Logigear: ソフトウェアテスト自動化ツールとサービスを提供している企業である。ごく最近では,モバイル自動テスト用のソリューションであるMobile Plusを公表した。同社は自らを,QTPのような大規模有償ツールと,Seleniumなどオープンソースツールの中間と位置付けている。ソフトウェアをユーザ向けにカスタマイズするサービスも提供する。

Platinum Edge: "Agile Project Management for Dummies"の著者であるMark Layton氏が率いるPlatinum Edgeは,ユーザ組織にコーチを完全派遣して,メンタの役割に踏み込むまでの対応を行う移行支援企業である。同社では行動科学に由来するテクニックを利用することて,何よりもまず移行作業を重視している。同社は過去12年のビジネスにおいて,ユーザから100%の推奨を受けている。

Scrum Alliance: Scrum Allianceがまたしても,カンファレンスで大きな存在感を持つことになった。ブースこそ持たなかったが,Scrum Allianceのコーチによる "コーチクリニック"を実施して,アジャイルやスクラムに関する参加者の疑問にマンツーマンで答える時間を提供していた。

Software Education: Software Educationは,ほぼすべてをトレーニングに集中している。約23年続いている同社は,これまでほとんどオーストラリアとニュージーランドで業務を行っていたが,近年は世界に活動の幅を広げている。同社は社員の経験と教育への情熱に誇りを持っている。トレーニングはおもにICAgileモデルをベースとして,開発者,テスタ,ビジネスアナリストなど全員に,アジャイル移行プロセスへの参加意識を持たせるものだ。同社はこの業界のトップとして,コネクションとも良好な関係にあると自負している。

Telerik: 同社のアジャイルプロジェクト管理ソフトウェアのTeam Pulseを展示していた。スクラム,かんばん,そしてScrumbanをサポートする。このツールはもともとSilverlightで記述されていたが,現在はHTML 5に移植されている。同社ではこれを,シンプルでありながらカスタマイズ可能な,アジャイルに大きくフォーカスしたツールである,と説明している。Team Pulseでは,ベストプラクティスに基づいてプロジェクト評価を行うツールが提供される。先日にはTFSとの双方向インテグレーションがリリースされた。

Thoughtworks: Thoughtworksは,Minigleの新機能であるサイクルタイム解析(Cycle Time Analytics)をデモンストレーションしていた。この機能によってサイクルタイム(ある項目が開発入りしてから製品として出荷されるまでの時間)の追跡が可能になる。同社のツールを使えば,サイクルタイムの平均値,異常値,トレンド,スループットを確認したり,システムのボトルネックを特定したりすることができる。同社はまた,クラウド用の継続的インテグレーションツールであるSnapも公開した。現時点では,RubyとHerokuを使って動作する。

 

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