高速フェールオーバー、ストリーム専用リマスタリング、マテリアライズドビュー、自動更新ビュー、JSON型などをサポートしたPostgreSQL 9.3がリリースされた。
ベータ版から数ヶ月後、9.3がリリースされた。主な新機能は次の通り。
Administrative features –
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データページをチェックサムしてデータの汚染を検出するオプション機能。
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スタンバイサーバの高速フェールオーバー機能。マスタから複製へ高速に切り替えられる。
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ストリーミング専用リマスタリング。フェールオーバー後、カスケーディングレプリカを簡単に素早く構成できる。
高速フェールオーバーはPostgresの高可用性を改善する。
開発に関する新機能は、
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JSON型用の新しいオペレータとファンクション
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相互運用で他のデータベース(Postgresではないデータベースも含む)へデータのインサート、アップデート、デリートを実現する外部データラッパー。
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他のPostgresサーバへアクセスできるPostgres FDW。db-linkに比べて、標準的で(多くの場合)性能も良い方法だ。
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普通のトリガと似ているがひとつのデータベースでグローバルに使え、DDLのイベントも捉えられるイベントトリガ。しかし、普通のSQLでは記述できない。
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問い合わせの結果を実表にキャッシュし、必要なときにリフレッシュできるマテリアライズドビュー。現時点では自動でリフレッシュする方法はない。
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自動変更可能ビュー。変更可能ビューはNSERT、UPDATE、DELETEを実行できるが、一定のルールに従う必要がある。9.3では、このルールに従っていれば、ビューが自動で変更可能になる。
新しいバージョンでは、バックグラウンドワーカーをCで書いて、システムへ組み込み、分離されたプロセスとして動かせる。これらのプロセスはサーバのステータスに連動したライフタイムを持つ。これはさまざまなシナリオで利用できる。
他にもさまざまな改善がされた。詳細はリリースノートに書いてある。