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マネージャ向けのアジャイルトレーニングとコーチング

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原文(投稿日:2014/06/19)へのリンク

何人かの著者がアジャイルをうまく導入するためのトレーニングの重要さについて説明している。チームは普通、会社がアジャイルを導入するときにトレーニングを受ける。問題は、アジャイルの導入を成功させるには、マネージャには、どの程度、どのようなトレーニングとコーチングが必要なのかということだ。

the agile thermoclineと題した記事でJames Buchanan氏は組織の上層部と実際に仕事をするチームの間にあるギャップについて説明している。氏はアジャイルがギャップを広げてしまう場合について説明する。氏が言うのは、普通はチームだけがトレーニングを受ける。

企業のためにアジャイルを強化する方法についての理解にギャップがあるため、アジャイルはアジャイルのプロセスのトレーニングだけ行われて導入されます。このプロセスによってチームレベルでのリーダシップに変化が生まれます。しかし、チームから得るものが増えれば、アジャイルの環境がどのように動いているのか直感的に分からなくなります。言い換えれば、アジャイル実践中のチームのメンバは新しい考え方やリードの仕方を身につけますが、幹部はアジャイルのプロセスの近くにはいないので、チームと同じレベルでアジャイルに触れることはないですし、トレーニングも受けません。時間の圧力や彼らの仕事内容のせいでそうなってしまうのです。

アジャイルを導入するにはリーダーシップの変化が必要であり、この変化は、幹部にトレーニングやコーチングを実施することで組織のトップから始まらなければならない。James氏は次のように言う。

リーダーには新しいモデルのリーダーシップの中で成長していくのに必要なサポートを与えなければなりません。このリーダーシップは古いモデルの世界より組織をより効率的に動かします。アジャイルのリーダーシップと文化に関する幹部レベルでのコーチングが、アジャイルの導入を成功させるための基礎と気付きを提供する、良い方法でしょう。コーチングはふたつの機能があります。このコーチングは文化の変化をサポートするレベルを評価し、組織を運営するリーダーから、その組織がアジャイルにどの程度フィットするかも判断できます。

who really needs agile training?と題したブログ記事でJohn Krewson氏は企業がアジャイルを導入するときマネージャにトレーニングが必要な理由を説明する。

私たちは自分たちのチームが専門家になるまで、アジャイルのトレーニングを提供できます。しかし、マネージャにアジャイルの原則を使ってチームを運営するのに必要なスキルを提供できなければ、トレーニングに何の価値があるのでしょう。チームは自己組織化するように訓練されていますが、マネージャは単にそのモデルにフィットすることしか期待されていません。チームは面と向かって行う会話を好むようにトレーニングされますが、マネージャはまだ命令系統を手放していません。(…) アジャイルのトレーニングに何らかの価値を想定しているなら、マネージャをトレーニングして、アジャイルチームをマネジメントする方法を教えなければなりません。

氏はマネージャに対するどのようなトレーニングが必要なのか示している。

アジャイルのマネージャはチームにミスをさせ、自由に改善させる余地を与えられるようになるよう、トレーニングをするべきです。これがチームのトレーニングを効果的にする唯一の方法です。

Inbar Oren氏はtrain everybody…else – a rant on manager’s involvement in agile transformationsと題した記事で、アジャイルの導入でマネージャをトレーニングすることがなぜ重要なのか説明している。

(…) アジャイルの実践で私の経験した失敗のほとんど(ほかの人も同じだと思いますが)は、上級マネージャ(ディレクター/バイスプレジデント)がアジャイルを理解しておらず、学習する時間もほとんどないということです。もちろん、彼らがアジャイル導入を決めたのですが、アジャイルが何を意味するかについて本当に理解しておらず、どのように変化するべきかを理解していないのなら、非現実的な結果や間違った成果を期待してしまいます。

私が考えるに、アジャイルについて理解し、トレーニングを受けており、変化をリードできるバイスプレジデントがもっといれば、アジャイル導入の成功率は上昇すると思います。R&D部門のバイスプレジデントに3日間を割くことはできるでしょうか。数年前、私はマネジメント向けワークショップに2日も割けないと考えていました。しかし、それから私は多くを学び、そうとも言えないと考えています(…)

Chris Matts氏は顧客が持続可能なアジャイルを実践するように支援するための方法にいついてI am an agile coach. I am an organisational dysfunctionという記事で書いている。

経験のあるコーチは、マネジメントのためではなく、チームが正しいことをするのを支援するために働きなさい、と助言します。この助言は正しいように思えます。なぜなら、マネジメントはアジャイルを深く理解していないからです。しかし、私は組織の目的を代表しているマネジメントも足並みを揃えるべきだと思います。マネジメントのスキルのマトリクスによって、私は次のことに気づきました。つまり、チームとだけ働くべきではない。そのかわり組織のリーダーに対してコーチングを提供し、リーダーがチームをコーチできるようにする、ということです。

氏はマネージャがどの程度トレーニングを受けるべきかについて、自身の顧客のマネージャ向けに使っているスキルのマトリクスを用いて、アドバイスをしている。

しかし、すべてのマネージャのすべてのスキルをトレーニングするのは不可能です。アジャイルの詳細まで知りたいと思っていないマネージャもいます。それは問題ないことです。すべてのマネージャのすべてのスキルをトレーニングするのは間違ったゴールです。最低でも3人のマネージャにスキルを教えることがゴールでしょう。

最後に氏はチームとマネジメントのどちらが先にアジャイルへ向かうべきかについての質問に次のように答えている。

マネジメントがアジャイルを実践したいなら

コーチを雇い、

コーチはマネジメントとともに仕事を始めるでしょう。

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