AmazonのDevOpsサービスであるAWS OpsWorksが,既存のEC2インスタンス,およびデータセンタ内で稼働するオンプレミスサーバの管理に利用できるようになる。
AWS OpsWorksは,クラウド上でDevOpsタスクを実行するためのアプリケーション管理サービスである。アプリケーションのアーキテクチャに加えて,パッケージのインストールやソフトウェア設定,ストレージ等のリソースといった,各コンポーネントの仕様定義が可能だ。このサービスは,実行時間あるいはロードを基準としたアプリケーションの自動スケーリングや,環境規模で変更を調整するための動的構成などの機能を備えている。
AWSのプリンシパルプロダクトマネージャを務めるChris Barclay氏が,OpsWorksの既存EC2インスタンスおよびオンプレミスサーバのサポートに関するブログ記事を書いている。従来は,AWSにデプロイされたOpsWorks経由でローンチしたクラウドベースのアプリケーションの管理にのみ,OpsWorksを使用可能だった。今回の発表によって,OpsWorks外で生成された既存のEC2インスタンスも,管理することができるようになる。AWSによれば,オンプレミスサーバを所有するユーザも,今後は別のアプリケーション管理ツールを使用したり,ライセンスコストを前払いする必要はなくなる。オンプレミス上で動作するアプリケーションや,AWS上,あるいはその両方に及ぶ環境のアプリケーションの管理にも,OpsWorksが利用可能になるからだ。OpsWorksは,スクリプト実行可能であれば,どのようなソフトウェアでも設定することができる。Amazon CloudWatchのようなAWSサービスと統合することも可能だ。
サーバをクラウドサービスに登録するには,OpsWorksエージェントとコマンドラインインターフェースを事前にインストールしておく必要がある。登録を行ったOpsWorksスタック,既存のEC2サーバ,オンプレミスサーバは,AWS Management Consoleで管理することができるようになる。
このツールはサーバ監視の他にも,継続的インテグレーションの実行や継続的デプロイタスクを,指定したワークロード下で運用する際に有効である。