FoundationDBはバージョン3.0発表した。このバージョンはスケーラビリティと性能に注力している。FoundationDBのCEOであるDavid Rosenthal氏はブログで、FoundationDB 3.0は、32 c3.8xlarge EC2インスタンス上で秒間1440万回の書き込みができると発表している。以前のバージョンの36倍も改善されている。
Rosenthal氏はこの劇的な性能改善をどのように達成したのかについて説明している。FoundationDB 3.0以前では、
FoundationDBの“トランザクションエンジン”(書き込みを処理する)はひとつのマスタマシンの周囲に構築されていました。マスタをステートレスにすることで、単一障害点にならないようにしたのです。しかし、ボトルネックになってしまいました。… 3.0では、全く新しい“トランザクションエンジン”を作りました。スケーラブルな設計で、トランザクションのパスに単一のマスタマシンはありません。トランザクションエンジンはFoundationDBの心臓であり、すべてのトランザクションを実行し、相互にチェックしてアプリケーションの素早い書き込みを保証します。
FoundationDBのユーザはキーバリューストアに直接アクセスするが、例えばSQLレイヤのような別のレイヤにアクセスすることもできる。これらのレイヤの疎結合をを維持することで、既存のすべてのレイヤが3.0のリリースによって恩恵を受けている。
このパフォーマンス値は、最近公開された秒当たりの書き込み
のベンチマークの観点から見ても興味深い。
- Neflixは285 i2.xlarge EC2インスタンス上でCassandraを使って秒間に110万の書き込みを実施している。
- Googleは300 n1-standard-8 GCEインスタンスで構成したクラスタ上で、Cassandraを使って秒間100万書き込みを実現している。
- Aerospikeは50 n1-standard-8 GCEインスタンス上で秒間100万書き込みを実現している。
性能やスケーラビリティの改善に加え、FoundationDB 3.0は監視のサポートも強化している。この監視は単にマシンのチェックをするのではなく、多くの潜在的なハードウェアボトルネックを診断し、既存のモニタリングインフラのハイレベルの情報を統合する。
FoundationDBはバージニア州のビエナに本社を置く。Nick Lavezzo氏、Dave Rosenthal氏、Dave Scherer氏が創設。ふたつのラウンドで3つの投資家から総額で2270万ドルを調達している。