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MozillaのローカライズフレームワークL20nがメジャーリリース

| 作者: James Chesters フォローする 2 人のフォロワー , 翻訳者 吉田 英人 フォローする 0 人のフォロワー 投稿日 2015年1月28日. 推定読書時間: 4 分 |

原文(投稿日:2015/01/13)へのリンク

Mozillaがローカライズに特化したオープンソースのスクリプト言語“L20n”のバージョン1.0をリリースした。

L20nのテクニカルリーダを務めるMozillaのAxel Hecht氏がこのフレームワークを最初に公開したのは,2007年のFOSDEMで行った,“Releasing Mozilla Localisations”と題されたプレゼンテーションだった。

ローカライズエンジニアのJeff Beatty氏によると,これはMozillaの開発者向けAPI,ファイルフォーマット,ローカライズ編集のためのツールをまとめ上げて,プロジェクトフローとツーリングとして統合したものだ。

InfoQとのインタビューでBeatty氏は,L20nが解決しようとしている問題について詳しく説明してくれた。

従来のローカライズ用フレームワークでは,グローバルなユーザインタフェースで使用される文字列の処理ロジックを,アプリケーションの内部に実装しています。複数のロケール用に準備された静的な文字列リソースをどうやって扱うかは,アプリケーションのコードによって指定するのです。

過去数十年の間,ローカライズには2つの課題がありました。ひとつは,グローバルなアプリケーションでは,すべての言語用の静的文字列がアプリケーションの処理対象になること,もうひとつは,これらの文字列を選択してロジックを決定する開発者が,UIのローカライズ対象言語をすべて知っている訳ではないことです。

世界中の言語の文字列の処理を担当する開発者が,もしもひとつの言葉しか知らなければ,それぞれのUI要素の翻訳結果は,自然さを欠いた表現になるでしょう。さらに悪いことに,表示されるコンテキスト内において対象言語に独特な文法要素を,アプリケーションがインテリジェントを持って処理できなければ,翻訳結果はまったく不正確なものになる可能性もあります。

L20nが従来のフレームワークと違う部分は,Beatty氏のことばを借りるならば,自然言語で記述したリソースを扱う上で,開発者のハックを必要としないことだ。まったくの独自機能という訳ではないが,同じような課題を抱えた多くのフレームワークに対するアドバンテージであることは間違いない,と氏は言う。

さらに氏は,L20nがオープンソースプロジェクトであるため,開発者が適用範囲拡大の一旦を担うことも可能だ,とも述べている。

このフレームワークに対しては,コミュニティのいくつかの方向から,さまざまな反応が寄せられている。L20nはFOSDEMでデビューを果たした以降も,いくつものイベントで紹介され,建設的で前向きな議論がなされてきたが,それに比較すると,ネットワーク上での反応は今一つ盛り上がりに欠けるようだ。

L20n, localisation framework by Mozilla for the web”と題されたRedditの議論には,今一つの確信が持てないプログラマたちからの,わずかなコメントがあるのみだ。

Drfuzzykins氏によるコメント:

[L20nは]ローカライゼーションファイルをスクリプトで作成しているようなプログラマから見れば,よいアイデアだと思います。ですが,残念ながら翻訳者は,一般的にはプログラマではありません。このファイルフォーマットには,ツールによる相当なサポートが必要です。そうでなければ,プログラミングと翻訳の両方の経験を持ったコントリビュータが,無償で協力してくれるようなオープンソース以外では使えないでしょう。

Beatty氏のInfoQへの回答:

既存のパラダイムシフトを試みるテクノロジが常にそうであるように,普及は課題のひとつになるでしょう。すべてのコンテントの翻訳に対して,L20nのスクリプティング処理が必要になるとは思っていません。多くのローカライゼーションプロジェクトでは,翻訳のプロセスは,他のコンテントの大部分と変わらないままでしょう。ターゲットとする言語を効率的に処理する必要のあるコンテントに対して,L20nは,これまでのローカライゼーションではできなかった,自然な表現レベルを実現するための力になるのです。

L20n開発チームでは現在,Firefox OSのローカライズのため,HTMLとJavaScriptでの使用を中心に考えている。主な作業対象は,フレームワークのJavaScriptとGeckoでの実装,およびローカライズ担当者とプロジェクトマネージャ向けのツーリングに関するものだ。

L20nプロジェクトへのコントリビューションに関心のあるInfoQ読者は,l20n.orgを参照するとよいだろう。そのサイトでL20n構文の学習と経験を行ったら,L20nプロジェクトをフォークして,他のメンバたちとプロジェクトコードのコントリビュート対象について相談してみて欲しい。

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