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Splice Machine バージョン1.0,Hadoop統合と分析ウィンドウ関数をサポート

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原文(投稿日:2014/12/18)へのリンク

Spline Machineバージョン1.0は,分析ウィンドウ関数とHadoopエコシステム統合をサポートする。Splice Machineチームは先頃,Hadoopでのトランザクション処理に使用可能な,HadoopベースのRDBMSデータ管理ソリューションをリリースした

Apache Hadoopビッグデータ解析エンジンとHBase,Apache Derbyデータベースをベースとするアーキテクチャによって,Hadoopテクノロジの持つスケーラビリティを活用している。ACIDトランザクションをサポートするこのデータベースは,ビッグデータを対象とするリアルタイムアプリケーションやオペレーション分析の目的に,スケーラビリティを持った利用が可能だ。

Splice Machineは5月に公開ベータ版をリリースして以来,バージョン1.0のリリースまで,製品機能とパフォーマンスのテストをベータ版ユーザと共に続けてきた。

今回のバージョンの主な機能は,次のようなものだ。

  • 分析ウィンドウ関数: SQL-2003標準に準拠したSQL分析機能を提供する関数群だ。分析としては累積合計や移動平均,上位Nクエリなどが,ウィンドウ関数としてはRANK, DENSE_RANK, ROWNUMBERなどをサポートする。
  • Hadoopエコシステム統合: この統合には,MapReduceやHive, Pig, Sparkフレームワークで動作で操作するためのApache HCatalogのサポートなどがある。HCatalogは,HDFS(Hadoop Distributed File System)に格納されたデータのリレーショナルビューを提供する。ユーザはHCatalogのSplice Machine, Spark, およびHiveテーブルに格納されたデータを対象としたクエリを実行することができる。各データがどこに,どのような形で格納されているのかを知る必要はない。
  • 認証と権限: 認証サポートには,LDAP v3標準との統合,SHA-512(既定)などFIPS準拠のパスワードハッシュアルゴリズムなどが含まれる。権限モデルではDBAが,Splice Machineデータベースに格納されたデータにアクセス可能なユーザの新規定義や,テーブルあるいはカラムのレベルでの参照,更新操作をコントロールする権限を持っている。
  • ネイティブバックアップとリカバリ: これにはビジネス継続性を確保するための,トランザクション対応のデータバックアップとリストア機能が含まれている。データベースのバックアップ実行中も,アプリケーションやワークロードの継続可用性を可能にするホットバックアップ機能を備えている。
  • バルクおよび並列エクスポート: クエリ結果をCSV(Comma Separated Values)形式のファイルにエクスポートするために使用する。クエリ結果の生成には,すべてのクラスタノードを使用可能だ。
  • Splice Machine管理コンソール: クエリの説明トレース(Explain Trace)の表示など,クエリのパフォーマンスに関する情報を提供するコンソールである。説明トレースでは,クエリ操作のタイミングとデータの分散状態が表示される。

Splice Machine Hadoop RDBMSスタンドアロン版のバージョン1.0は現在,同社のWebサイトからダウンロード可能だ。Splice Machineには無償版の製品もあり,創立後5年以内で収益1,000万ドル以下の企業を対象に提供されている。

データマイグレーションをサポートするプログラムも用意されている。"Safe Journey"というこのプログラムは,Splice Machine v1.0を展開する企業ユーザを対象に,ユーザのデータベースワークロードのマイグレーション作業を支援するものだ。

Splice Machineの技術的アーキテクチャに関する詳細な情報については,InfoQが今年初め,同社でマーケティングおよび製品管理を担当する副社長のRich Reimer氏に行ったQ&Aインタビューを参照してほしい。

 

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