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Amazon CTO、Werner Vogels氏が語るクラウド適用の9つのパターン

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原文(投稿日:2015/04/19)へのリンク

AWS (Amazon Web Services) Summit London にて開催されたキーノートで Werner Vogels氏 は9年のオペレーションから得られた顧客観点での9つのクラウド適用パターンを紹介した。運営の容易さや低コスト、クラウドベンダから提供されるさらなる付加価値ビジネスサービスは組織が競争力を維持するためにクラウドを取り込まなくてはならない、とVogels氏は述べた。

AmazonのCTOであるVogels氏は「クラウドが新たな常識になってきた」と口火を切り、クラウド・ベースのプラットフォームを開発、もしくは移行する企業が増えていることを引き合いに出した。クラウドプラットフォームはITインフラ業界の根本的なパラダイムシフトを加速させる一方、柔軟性がなくベンダに縛られた従来のインフラモデルは消えつつあることから今日の顧客はプロバイダよりも力を持っている、とVogels氏は述べた。

(クラウドベンダは) 最高のサービスを提供する必要があります。さもないと顧客が離れていってしまいます。そこには契約上の責務や縛りもありません。(中略)顧客の次のプロジェクトではどこか他のクラウドベンダへ簡単に移行されてしまうこともありえます。

Vogels氏はAmazon Web Services (AWS)クラウドプラットフォームの利用を通じて見出した9つのパターンを挙げた。

最初のパターン「クラウド上のビジネスを立ち上げ」ではクラウド上に製品を構築する際の技術立ち上げが、いかに早く、長年の業界を破壊する能力があるか紹介された。Vogels氏はいくつかの事例の一つとしてオンラインルームレンタルウェブサイトのAirBnBを挙げた。AirBnBでは5人のITスタッフのみで何千ものインスタンスを計算し、何百ものテラバイト級データを処理している。

クランドイインフラによって得られる運営の容易性やコスト障壁の低さ、長期契約の回避は、10年前から比べて大幅に少ない予算で企業のプラットフォーム構築を可能にしている。迅速なインフラ見積りを行う能力は、見積もり段階での試験運用をも可能にし、財務上のミスを最小化することができる。

Vogels氏は2点目のパターンとして「スピードは立ち上げ段階だけではない」点を示した。クラウドインフラを活用する前と比べ、全ての規模の企業が迅速に行動することができる、と述べた。

「今日クラウドなしに競争力を保つことは不可能です。固定ハードウェアでの容量計画は非常に扱いづらかった。スパイク(急激なデータ使用の上昇)は問題で定期的なハードウェアのリフレッシュとアップグレードが必要でした。

クラウドではもはや容量計画は必要ありません。」

ITはしばしばビジネスにおいて競争力の要因にならず、組織はITよりもむしろ製品に集中するべき、とVogels氏は述べた。従来観点でITは障壁として見られていたが、クラウドベンダは自身が提供する継続的なイノベーションによってビジネスを実現する存在となる。たとえばメジャーリーグベースボール (MLB: Major League Baseball)では選手とボールの動きを捉えるためにベースボールスタジアムにミサイルレーダーを設置している。この動きのデータはお茶の間向けのリアルタイムな‘what-if’分析を行うためAmazon Kinesisへ送られEC2で処理される。

全ての企業は素早く顧客ニーズを特定し、新規事業を立ち上げることを求められています。

3点目のパターン「顧客はあらゆる種類の付け合せと一緒にサンデーローストへのアクセスを求める」ではクラウドベンダと作業する際に、どのように顧客が彼らのITの弱点を扱うかが紹介された。たとえばAmazon WorkspacesバーチャルデスクトップやEメールとカンレンダーサービスのAmazon WorkmailといったAWS製品は計算やストレージといった典型的なクラウドユーティリティにさらなる付加価値を提供する。25年前、社内に構築されていないものはデータベースのみであったが、今や組織は何をソフトウェア開発し維持、自営するか、より慎重に判断しなくてはならない、とVogel氏は述べた。

4点目のパターン「企業はデータをさらに広く活用する」では世界を牽引するオンライン資金調達プラットフォームであるJust Givingの事例を挙げた。Just GivingのCIOであるRichard Atkinson氏は彼の組織が大量の分析処理を必要としており、クラウドインフラなしでは極端に多くの種類の作業負荷が課題になっただろう。

分析作業の95%は要求中央値に対し20倍の負荷、99%の作業は3倍の負荷です。

さらに新たに発表されたAmazon Machine Learningサービスが紹介され、本ツールが社内で実施される機械学習の難易度を下げる一方で予測分析を活用するための知識が求められる、とVogels氏は述べた。

5点目のパターンは「イノベーションは継続的」である。クラウドプラットフォーム機能の構成要素をより小さく設計することによりアプリケーションはより速く構築され、より容易、より柔軟に展開することができる、とVogels氏は述べた。Amazon EC2 Container ServiceAmazon Lambdaといったサービスは LXCコンテナ技術を活用しておりmicroserviceアーキテクチャと非同期のイベント駆動システムの構築を可能にしている。システムの提供はこれらの技術を活用するために設計されており、各機能は早期のテストと商品化に要する時間の短縮化を可能にする。

さらなるパターンの紹介では「社内で管理するよりも強固なクラウド上セキュリティ」にて責務共有ツールが細かい粒度のアクセスコントロールとセキュリティ監査を実施する点を、「クラウドへの移行を行うか否かの二者択一ではない」では‘ハイブリッド’の社内/クラウドソリューションを経た段階的なクラウドへの移行が可能である点をVogels氏は示した。「全部入りの顧客とパートナー」ではクラウド・ネイティブ企業が全てのIT資産をクラウド上に構築したNetflixの事例を紹介した。さらに「公共分野での作業削減傾向」では政府機関によるクラウドテクノロジーの活用が増加している点が示された。

ITマーケットは根本から変化しており(中略)クラウドはさらなる素早い対応を可能とする場となります。クラウドと対抗してはなりません。あなたのビジネスを前進させるためにクラウドを活用するべきです。

多くのマーケットが成長する中での変化のペースについて、この成長に逆らうことは重力と逆らうことに似ている、とVogels氏はキーノートの結びとして述べた。 クラウドは組織がさらに機動力を増し、マーケットの変化により敏速に対応できる場である、との見解を示した。

より詳細なWerner Vogels氏のキーノートとAWS Summit Londonのその他セッションはAWS Summitsのウェブページから閲覧可能だ。

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