1年以上のベータテストを終えて,Googleは,同社Computer Engine(GCE)上で動作するWindows Serverの一般提供を開始した。サポート対象はWindows Server 2008 R2と2012 R2 Datacenter Editionの2つだが,Windows Server 2016とNanoも将来的に追加サポートされる予定だ。
ユーザはMicrosoftスタックの中から,Cloud Launcher経由でWindows Active DirectoryとASP.NET Frameworkをデプロイすることができる。後者にはIISとSQL Expressも含まれている。
Microsoft License Mobilityを所有するユーザは,Windows Serverと各種エンタープライズワークロード - SQL Server, Exchange, SharePoint, Lync, System Center, Dynamic CRMなど - をGCE上にデプロイできる。他にライセンス購入の必要はない。これは,Windows Serverと前述のアプリケーションはクラウド内にデプロイされるが,ライセンスはオンプレミスのハードウェアにアタッチしたままだからだ。
Windowsユーザにとっては,ローカルSSDを利用することによる高速ディスクアクセス,ChromeからWindowsインストレーションへのリモートデスクトップセッションを生成するChrome RDP,バックアップとリカバリのソリューションであるCloud Storage Nearlineなどのメリットがある。Googleはさらに,Windows仮想化スタックを改良して,ネットワーク上で最大7.5Gbpsに達するスループットを実現している,とも述べている。
Windows Servcer用のGoogleのサポートはComputer Engine SLAで保証されていて,サーバの稼働時間が99.95%より低くなった場合には,月課金額のディスカウントが提供される。